東京電力管内 あすも「電力需給ひっ迫注意報」を継続

猛烈な暑さが続いているため、東京電力の管内では30日も電力供給の余力を示す「予備率」が5%を下回る見通しだとして、政府は「電力需給ひっ迫注意報」を継続すると発表しました。4日連続で注意報による節電を求めることになります。

関東地方では、各地で気温が35度以上の猛暑日となっていて、冷房などの電力需要が増えています。

電力需給が厳しいことから、政府は東京電力の管内に「電力需給ひっ迫注意報」を出しています。

節電の協力によって29日のひっ迫は回避される見通しですが、これまでより長い午後3時から午後8時までの時間帯に冷房などを適切に使用しながら、できるかぎりの節電を求めています。

30日も暑さは厳しく、冷房などの使用が増え、電力供給の余力を示す「予備率」が5%を下回る見通しだとして、政府は東京電力の管内に「電力需給ひっ迫注意報」を継続すると発表しました。

注意報は今月26日に初めて発令され、これで4日連続で節電を求めることになります。

政府は、30日は午後3時から午後6時までの時間帯にできるかぎりの節電を求めています。

「揚水発電」を最大限活用

厳しい電力需給をしのぐため大きな役割を担うのが「揚水発電」です。

揚水発電はダムの水を高い場所にくみ上げて、低い場所に流す際の水の流れを使って発電する方法です。

ただ、ダムの水をくみ上げるためには電力が必要となります。

このため、需給が厳しい東京電力は、連日、夜の時間帯に東北電力などほかの電力会社から電力の融通を受けるなどして、水をくみあげています。

東京電力の管内では、群馬県や山梨県など合わせて9か所に発電所があり、容量は最大でおよそ8500万キロワットアワーあります。

管内の標準的な家庭およそ900万世帯の一日の電力使用量に相当する発電量です。

このうち、山梨県大月市にある葛野川発電所は、管内では大規模な揚水発電所で、29日も稼働して発電しています。

甲州市にある上部のダムから大月市にある下部のダムまで、714メートルの高低差を利用して水を落とし、その水の勢いでタービンを回して発電しています。

東京電力によりますと、29日午前10時の時点では揚水発電全体で96%の電力容量があります。

太陽光発電の出力が落ちる夕方以降を中心に、午後10時まで揚水発電を活用することで電力ひっ迫を回避したいとしています。

家庭や企業でできる具体的な節電の行動

資源エネルギー庁は、この夏、家庭や企業でできる具体的な節電の行動と、それによる電力の削減率をまとめています。

家庭では

東京電力などの管内での家庭でできる節電です。

▼夏に家庭で電力消費が最も多いエアコンです。
無理のない範囲で室内の温度を上げることが節電につながり、例えば設定温度を26度から28度に2度上げると消費電力を5.4%削減できるということです。
また、目詰まりしたエアコンのフィルターを掃除するだけでも1.9%の削減効果があるとしています。
エアコンの節電について資源エネルギー庁は、熱中症を防止するため無理のない範囲で取り組んでほしいとしています。

▼照明は、リビングなどの部屋の明るさを落とすと2.5%、不要な明かりを消すと1.5%、それぞれ電力の消費を抑えることができるとしています。

▼テレビは、省エネモードにして画面の明るさを落とし、見ていないときは消すことで、消費電力を2%抑えられるとしています。

▼冷蔵庫については、設定温度を「強」から「中」にして冷やしすぎを避け、扉を開ける時間を減らし食品を詰め込みすぎないようにすることを挙げています。
これによって1.2%の節電効果があるということです。

▼洗濯機は、容量の8割以上を目安にまとめ洗いをすることで、0.4%電力を削減できるとしています。

▼温水洗浄便座は、温水の機能をオフにしたり節約機能を利用したりして、0.3%電力を削減できるとしています。

企業では

東京電力などの管内での企業でできる節電です。

オフィスビルでは、
▼室内の照明を半分程度間引きすると12.7%、
▼使用していない会議室や廊下の照明を消すと3.3%、
それぞれ建物全体に対する節電効果があるとしています。
▼空調については、設定温度を26度から28度に2度上げると消費電力を4.1%抑えられるということです。

卸・小売店では、
▼店舗の照明を半分程度間引きすると11.7%、
▼使用していない事務室や看板、外部の照明などを消すと2.4%、
それぞれ電力の消費を抑えられるとしています。

また、可能な範囲で業務用冷蔵庫の台数を限定したり、冷凍や冷蔵のショーケースの明かりを消したりすることで2.3%の節電効果があるということです。

こうした取り組みは食品スーパーでも有効だとしています。

製造業については、消費電力の8割余りを占める生産設備の対策が効果的だとしています。

特に、電気炉や電気加熱装置の断熱を強化することで、消費電力を7%削減できるということです。

また、
▼白熱灯をLED照明に交換することで消費電力を85%削減できるほか、
▼インバーター機能を持つポンプやファンの運転方法を見直すことで15%、▼工場内の空調を26度から28度に2度引き上げた場合、6%、
それぞれ消費電力を削減できるとしています。