米 FDA専門家委員会 追加接種ワクチン オミクロン株対応を推奨

アメリカFDA=食品医薬品局の専門家の委員会は、今後の追加接種に使う新型コロナウイルスのワクチンについて、変異ウイルスのオミクロン株に対応したものを使うことを賛成多数で推奨しました。

FDAは28日、外部の専門家の委員会を開き、今後の新型コロナウイルスワクチンの追加接種に、現在、開発が進められているオミクロン株に対応したワクチンを使うべきかを議論しました。

この中でFDAは、ワクチンの効果は時間の経過とともに低下するため、追加の接種によって効果を高める必要があるとしたうえで、変異ウイルスに対応したワクチンが必要になる可能性を指摘しました。

また、ワクチンを製造しているファイザーやモデルナは、オミクロン株に対応したワクチンの追加接種でオミクロン株に対する中和抗体の値が大きく上昇するという、臨床試験の結果を報告しました。

一方、専門家からは現在使われているワクチンの追加接種でも入院や死亡を防ぐ効果は得られるとする意見やオミクロン株の中でも、感染者に占める割合が増加している「BA.4」や「BA.5」に対応したワクチンを開発するべきだという意見が出されました。

そして、最終的な投票の結果、今後の追加接種のワクチンには、オミクロン株に対応したものを使うことを賛成多数で推奨しました。

これを受けてFDAは、感染者の増加が懸念される秋以降、どのワクチンを使うのか近く判断することになります。