ゼレンスキー大統領「ロシア 安保理にとどまる権利ない」

ウクライナのショッピングセンターがロシア軍から攻撃を受けて多数の死傷者が出ていることをめぐり、国連の安全保障理事会の緊急会合が開かれ、ウクライナのゼレンスキー大統領がビデオメッセージで、ロシアによるテロ攻撃だと強く非難したうえで「ロシアは安保理にとどまる権利はない」と訴えました。

ウクライナ各地ではロシア軍によるミサイル攻撃が激化していて、中部のクレメンチュクでは27日、ショッピングセンターがロシア軍から攻撃を受け、ウクライナ大統領府によりますとこれまでに少なくとも20人の死亡が確認されたほか、行方不明者の情報も40件以上寄せられているということです。

これを受けて国連安保理では28日、緊急会合が開かれ、はじめにウクライナのゼレンスキー大統領がビデオメッセージで、市民への攻撃をテロ攻撃だと強く非難したうえで「われわれは直ちに行動しロシアの殺りくを止めるため、あらゆることをする必要がある」と述べました。

そして「ロシアは安保理にとどまる権利はない。ロシアが国連を操る機会を奪うことが不可欠だ」と述べ、国連でのロシアの権利を剥奪すべきだと訴えました。

このあと、欧米を中心に各国からもロシアを非難する発言が相次ぎ、このうちアルバニアのホッジャ国連大使は「民間施設と罪のない市民に対する無差別攻撃は戦争犯罪だ」と述べ、ロシアの責任を追及すべきだと強調しました。

これに対し、ロシアのポリャンスキー国連次席大使は、攻撃したのはショッピングセンターではなくウクライナ側の武器倉庫だと主張しました。