暑さ対策と節電の両立 家庭でできる工夫は?【専門家が解説】

まだ6月なのに、連日の猛暑日。

その影響で、東京電力の管内などでは、電力需給が厳しい状態が続いています。求められる「できるかぎりの節電」。でも、熱中症になるのを防ぐには冷房を「適切に使う」必要もあります。

それぞれの家庭でどんな工夫ができるのか、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きました。

“エアコンを適切に”こんな工夫もあります

夏場、家庭での電力消費の34%を占めるエアコン。

丸山さんによると、冷房を使う際、設定温度を1度上げると消費電力を10%ほど減らすことができるそうです。

エアコンをより効率的に使えば大きな節電効果が得られます。
丸山さんがまず挙げたのは、次のような対策です。

こまめに(できれば2週間に1回程度)フィルターを掃除する。

室外機を日陰に置いたり、シートをかぶせたりして直射日光を当てないようにする。

エアコンと一緒に扇風機を使う。

ここまでは、基本的な対策としてすでに取り組んでいるという人も多いかもしれません。
さらに、丸山さんは、こんな工夫も考えられると教えてくれました。

外出先から戻ってエアコンをつける前に、10分から15分ほど窓を開け、部屋にこもった熱を逃がす。

家の中でも、保冷剤や水にぬらすと冷たくなるタオルを脇や首に当てておく。

「部屋の熱を逃がす時には、窓を開けるだけでなく、換気扇を回したり、サーキュレーターを使ったりするのも効果的で、温度を下げておけば、エアコンをつけたときの急激な電力消費を抑えられます。また、保冷剤や市販の“冷感タオル”のようなものだけでなく、ぬれたタオルを保存袋に入れ、冷蔵庫で冷やしておけば、同じように使えます」

家の中でも水筒を持ち歩こう

家庭で、次に消費電力が大きいのは冷蔵庫です。

冷蔵庫の節電のキーワードは「冷蔵庫はスカスカ、冷凍庫はパンパンに」です。

「冷蔵庫がいっぱいになると、入っているものを冷やすために必要な電力が増えるだけでなく、取り出したいものを探すのに時間がかかり、結果的に、長時間ドアを開けておくことになりかねません。一方、冷凍庫は目いっぱいにものを入れることで、互いが保冷剤の役割を果たし、開けたときの温度の上昇を抑えることができます」

そして、冷凍庫をいっぱいにするほどのものがなければ、こんな工夫も。

「空のペットボトルに水をいれ、冷凍庫で冷やしておけば、手作りの氷柱になります。これを部屋の中に置き、扇風機の風を当てれば、冷しい風を吹かせることがができます」。

もう1つ、冷蔵庫の節電対策として丸山さんが教えてくれたのが「家の中でも水筒を持ち歩く」ことです。
熱中症にならないために、こまめな水分の補給は欠かせませんが、お茶や水を飲むために、そのつど、冷蔵庫を開けると、消費電力が増えてしまいます。

そのため、保冷機能のある水筒に冷たいお茶や水を入れ、家の中でも一人一人が携帯することを、この夏はおすすめしたい、と丸山さんは話しています。

“小さな努力の積み重ねを”

このほかにも、炊飯器やポットの保温機能はなるべく使わない、とか、家の中の照明をLEDに変えるなど、さまざまな対策を挙げた丸山さん。

「ひとつひとつは小さな努力でも、それぞれができる節電対策を積み重ねることが大切だ」と話してくれました。

「例えば、炊飯器を使うときも、電力需給が厳しくなる午後から夕方の時間帯を避けてまとめて炊いたり、これを機会に、鍋でお米を炊くのにチャレンジしたりしてもいいかもしれません。また、リビングに集まって過ごすなど、家の中でも“クールシェア”することも節電につながります。電気料金が節約できたら、家族でおいしいものを食べるとか、旅行に行くといった『ご褒美』を用意するのもいいと思います。電気代は上がっていますし、この冬も、節電が求められる可能性はあるので、節電を習慣にすることは決してむだにはならないと思います」