ロシア外貨建て国債 約100年ぶりデフォルト 格付け会社が見解

先月利払いの期限を迎えたロシアの外貨建て国債をめぐって、大手格付け会社が「投資家が資金を受け取っていない」として、デフォルト=債務不履行にあたるとの見解を示しました。

これは、大手格付け会社の「ムーディーズ」が27日に明らかにしました。

それによりますと、先月、利払いの期限を迎えた日本円でおよそ135億円のドル建てやユーロ建ての国債をめぐって、30日間の猶予期間をすぎても投資家が資金を受け取っていないことから、デフォルト=債務不履行にあたるとしています。

アメリカ政府が、自国の投資家がロシア国債の利払いなどを受け取れる特例を終了させたことが影響していて、さらなるデフォルトが起きる可能性もあるとしています。

格付け会社は、EU=ヨーロッパ連合による経済制裁に従って、ロシアに対する格付け自体は取り下げていて、今回は、見解という形で発表しました。

この利払いをめぐってロシア政府は、必要な支払いは行っており、デフォルトにはあたらないとしています。

しかし、経済制裁の影響で資金が投資家に届かず、格付け会社は、デフォルトとみなしました。

ロシアの外貨建て国債がデフォルトに陥るのは、およそ100年ぶりで、国際金融市場からの締め出しを象徴するものになります。

一方、デフォルトの可能性は、広く予想されていたため、世界の金融市場に与える影響は限られるとみられています。