エンジェルス対マリナーズ 乱闘で8人退場 前日の試合に伏線

大谷翔平選手が所属する大リーグ、エンジェルスは26日、マリナーズ戦でデッドボールを巡って乱闘騒ぎとなり両チームの合わせて8人が退場になりました。
大リーグでは、この試合のように報復とみられるデッドボールで退場者が出ることがたびたびあります。今回のケースでは、前日の25日の試合に伏線がありました。

マリナーズが2点をリードして9回、2アウト一塁と、ホームランが出れば同点という場面でマリナーズの抑え、スワンソン投手がエンジェルスの主砲、トラウト選手に投げた152キロのストレートが大きくコースを外れて頭付近にいき、トラウト選手が間一髪でよけるという危険な場面がありました。

このボールのあと、トラウト選手は申告敬遠され、続く大谷選手が倒れてマリナーズが逃げきりましたが、トラウト選手は試合後「インコースに投げられないなら投げないでほしい。わざとかどうかはわからないが、当てるなら頭じゃなくて、ろっ骨に当ててくれ」と珍しく不快感をあらわにしました。

一夜明けた26日の試合で、エンジェルスは当初、左腕のスアレス投手の先発を予定していましたが、リリーフのワンツ投手を先発に起用すると試合前に発表。

リリーフピッチャーが先発して、1イニングから2イニング投げる「オープナー」と呼ばれる戦術を今シーズン初めてとりました。

そして1回、ワンツ投手はマリナーズの2番、ロドリゲス選手に対して、初球に149キロのストレートを首の後ろ辺りに投げ、前日からの流れをくみ取った審判団は、すぐに両チームに警告を宣言します。

しかし、ワンツ投手は続く2回にも、先頭の4番、ウィンカー選手への初球に146キロのストレートを投げて、でん部に当ててデッドボールとし、両チームが入り乱れる大乱闘となって、合わせて8人が退場となり、試合は18分間、中断しました。

試合後、エンジェルスのネビン監督代行は「野球では、残念ながら時に醜いことが起きてしまうが、きょう、それが起こったということだと思う」と淡々と話しました。

一方、マリナーズのサービス監督は「試合中に起きるべきでないことが起こってしまった。何が起きていたかは明白だ。彼らは急きょオープナーを使って、あのボールを投げた。あの投手が先発に起用された理由は明らかだ」と話し、ワンツ投手の起用自体が報復を目的としたものだったと主張しました。

エンジェルスとマリナーズの対戦は、この10日間でこれが8試合目で、今月17日の試合では、マリナーズのアップトン選手が頭にデッドボールを受けて交代する場面がありました。

アメリカのメディアからは、これも伏線になっているのではないかという指摘があり、「両チームの問題は以前からくすぶっていたのか」と問われたマリナーズのサービス監督は「前のホーム戦で頭に当てられた」とアップトン選手の件をあげ、エンジェルスのネビン監督代行も「同じ地区のライバルと先週から8試合も戦っていると、こういうことは起きる」と話すなど、いずれも否定しませんでした。

大リーグには、大きくリードしたチームは盗塁や送りバントをしないなど、ルールブックには載っていない不文律がいくつもあり、破った場合には、報復のデッドボールを受けることがたびたびあります。

チームの主力選手が、頭へのデッドボールなど、けがにつながる危険なボールを投げられた場合も、報復で相手バッターに同じようなボールを投げることがあり、今回も危険なボールの応酬が続いてしまう事態となりました。