6月では観測史上初 群馬 伊勢崎で40度超 26日も熱中症に警戒を

25日も全国的に気温が上がり、群馬県伊勢崎市では40.2度を観測しました。
気象庁によりますと、国内で6月に気温が40度を超えるのは観測史上、初めてだということです。
26日も関東を中心に高気圧に覆われて気温が上がる見込みで、熱中症への警戒が必要です。

全国の64観測地点で35度以上の猛暑日に

気象庁によりますと、25日も東日本や北日本を中心に晴れて午前中から気温がぐんぐん上昇し、群馬県伊勢崎市では午後2時56分に40.2度を観測しました。

気象庁によりますと、国内の6月の気温はこれまでは2011年に埼玉県熊谷市で39.8度を観測したのが最も高く、40度を超えるのは観測史上、初めてです。

このほかの各地の最高気温も、
▽群馬県桐生市で39.8度、
▽栃木県佐野市で39.7度、
▽埼玉県鳩山町で39.2度、
▽東京・八王子市で38.1度、
▽三重県尾鷲市で36.7度、
▽福島県塙町で36.4度、
▽東京の都心で35.4度と、
関東を中心に全国の64の観測地点で35度以上の猛暑日となりました。

東京の都心で猛暑日となったのは、これまで最も早かった1963年より1日早く、統計を取り始めた明治8年・1875年以降、最も早いということです。
26日も関東を中心に高気圧に覆われて気温が上がる見込みで、日中の最高気温は
▽埼玉県熊谷市と前橋市で37度、
▽さいたま市と甲府市で36度、
▽宇都宮市や福島市で35度、
▽東京の都心で34度、
▽京都市や仙台市で33度などと予想されています。

来週にかけても、ところによって35度以上の猛暑日が予想されるなど厳しい暑さがしばらくの間続く見込みで、
▽こまめに水分を補給したり
▽我慢せず冷房を適切に使用したりするほか、
▽屋外で会話が少ない場面などではマスクを外すなどして
熱中症に警戒してください。

なぜ こんなに暑くなった?

25日は広い範囲で気温が上がり、群馬県伊勢崎市では最高気温が6月としては全国で最も高い40.2度に達したほか、東京の都心も35.4度と統計を取り始めてから最も早い猛暑日となりました。

季節外れの暑さとなった背景にあるのは、この時期としては珍しい太平洋高気圧の張り出しです。

気象庁によりますと、西日本から東北は日本の南にある太平洋高気圧に覆われ、各地で晴れて気温が上がりました。

平年、この時期は高気圧の勢力はまだ弱く、日本付近には梅雨前線が停滞して雨や曇りの天気が多くなりますがことしは高気圧の勢力が強く、前線を北に押し上げたことで広い範囲で晴れとなったということです。

25日は特に関東や東海、東北などで雲が少なく、朝から強い日ざしが長い時間照りつけたことで、気温が一気に上昇したと考えられるということです。

26日は前線に近い西日本では雲が広がりやすく、雨が降るところもある見込みですが、この先、1週間程度は太平洋高気圧の勢力が強く、広い範囲で厳しい暑さが続くと予想されています。

気象庁は「日本付近はこの先も強い高気圧に覆われて晴れの日が多く、気温が上がりやすいと予想される。地元の気象台の予報をよく確認して、熱中症の万全の対策をとってほしい」と呼びかけています。

40.2度の伊勢崎市「熱波まとわりつくよう」

国内で観測史上初めて6月の最高気温が40度を超えた群馬県伊勢崎市の中心部では日傘をさしたり、タオルで汗をふいたりする人の姿が見られました。

伊勢崎市では25日午後2時56分に40.2度を観測しました。
市内の中心部では日傘をさしたり、タオルで汗をふいたりする人の姿が見られました。

40代の男性は「熱波でまとわりつくような感じで日ざしも強すぎて焼ける感じがします」と話していました。

別の40代の男性は「この間まで長袖を着ていたのに真夏がいつのまにか来てしまった。高校生の子どもが外の部活動をしているので心配です。マスクも手離せない状況なので本当につらい日々です。これからがおそろしい」と話していました。

60代の女性は「6月で40度はおかしいですね。夏になったらどうしましょう。節電なんて言ってますけど命の危険もあるしできません」と話していました。

群馬県によりますと、県内では25日午後3時の時点で38人が熱中症の疑いで救急搬送され、このうち4人が重症だということです。

38.4度の埼玉 熊谷市 「フライパンの上にいるよう」

厳しい暑さで知られる埼玉県熊谷市では午前中から強い日ざしが照りつけて気温がぐんぐんあがり、日中の最高気温は、38.4度とことし1番の暑さになりました。

この暑さでJR熊谷駅の周辺では、日傘をさす人や小型の扇風機を持って歩く人の姿が見られたほか、駅前に設置されたミストシャワーの下では行き交う人たちが足を止め涼んでいました。

また、熊谷市は防災行政無線で熱中症警戒アラートが発表されていることを知らせたうえで、涼しい室内で過ごしたり声をかけ合ったりして熱中症に注意するよう呼びかけていました。

40代の男性は「フライパンの上にいるような焼けるような暑さです。水分を多くとったり日かげを歩いたりして熱中症に気をつけます」と話していました。

暑さに慣れていない時期 熱中症要警戒

熱中症のメカニズムに詳しい帝京大学医学部附属病院高度救命救急センターの三宅康史センター長によりますと、人間の体は、体温が上がると
▽皮膚血管を広げて血流量を増やし、体の表面から熱を逃がすほか
▽汗による気化熱で体温を下げます。

しかし、こうした能力は1年中同じわけではなく、2週間ほどかけて徐々に暑さに慣れることで高まっていくということです。

これを「暑熱順化」といいます。
特に、急に気温が上がる時期は、「暑熱順化」がまだできていないため
▽熱が逃げにくく、▽汗がうまくかけずに熱中症になるリスクが高くなるといいます。

三宅センター長によりますと
▽急に暑くなった日やその翌日は外で働く人やスポーツをする子どもたちは運動で体に熱が生じるため熱中症になりやすく、
▽それ以降も暑い日が続くと夜も気温が高くなりはじめ、外出する機会の少ないお年寄りや持病がある人の発症が目立ち始めるということです。

「高齢者」にはしつこいくらい「声かけ」を

高齢になると暑さを感じにくくなり、基礎代謝も落ちるため、若い人より寒がりになります。

体感に頼ると、「まだ暑くない」と対策が遅れます。
基準を設け、家族や周囲の人が電話など直接声をかけてエアコンの使用を確認してください。

また、水分補給は食事の時だけでなく、時間を決めて行うことも大切です。

三宅康史センター長は「家族や周囲の人が電話する時は『室温は何度?』と確認し、『28度に下がるまでエアコンを入れ続けて』などと具体的に伝えてください。そして『2時間後にまた電話するね』と継続して確認する意思を伝えることも大切です。しつこいようですが、繰り返し確認することで、エアコンをつけることが習慣になるのが望ましいです」と指摘しています。

子どもの体調変化に注意を

また、子どもは体温調節の機能がまだ発達しておらず、体に熱がこもりやすくなっています。

体の異変をうまく伝えられないため、大人が体調の変化に気を配り、水分の補給などを心がける必要があります。

屋外でも会話少なければマスク外す

ことしはコロナ禍での3度目の夏となります。

屋外で会話が少ない場面などではマスクを外すことも大切です。