水泳 世界選手権 男子100mバタフライ 水沼尚輝 日本選手初の銀

ハンガリーで開かれている水泳の世界選手権は24日、競泳の男子100メートルバタフライの決勝が行われ、日本記録保持者の水沼尚輝選手が、50秒94をマークして銀メダルを獲得しました。
世界選手権のこの種目で日本選手がメダルを獲得したのは、初めてです。

水沼選手は23日の準決勝で、みずからの日本記録を0秒05縮めて50秒81をマークし、全体の2位で24日の決勝に進みました。

決勝のレースで水沼選手は、前半を8人中8番目のタイムで折り返すと、強化してきた50メートルのターン直後のドルフィンキックで勢いをつけて、ここから一気に追い上げ、50秒94でフィニッシュし、銀メダルを獲得しました。

世界選手権のこの種目で、日本選手がメダルを獲得するのは初めてです。

水沼選手は、「長い時間と年月をかけてこの舞台で戦えるようになって不思議な気持ちもあるが、世界の大会で銀メダルを取れたことは、うれしく思う。多くの人たちの支えや声援が背中を押してくれたおかげで、わずかな差で2番なれたと思う」と笑顔で話しました。

金メダルは50秒14をマークしたハンガリーのクリシュトフ・ミラーク選手、銅メダルはカナダのジョシュア・リエンドエドワーズ選手で、50秒97でした。

水沼 ターンの強化と自分の泳ぎに集中で快挙

世界選手権の男子100メートルバタフライで、日本選手として初めてとなるメダルを獲得した水沼尚輝選手は、世界との戦いに向けて2つのポイントを意識していました。

その1つめが、50メートルのターンです。

水沼選手は、自信のある後半の泳ぎにつなげるために、50メートルのターン直後のドルフィンキックの練習に力を入れてきました。

「無駄な動きがないか、いかに自分の力を楽に出して泳ぎにつなげられるかをやってきた」と話す練習の成果は、ことし3月の代表選考会での日本記録の更新という形で表れました。

今大会の準決勝でも、その日本記録をさらに0秒05更新する50秒81をマークしています。

2つめのポイントにあげたのは、自分の泳ぎに集中することでした。

前回の世界選手権や去年の東京オリンピックでは、世界のトップ選手たちが周囲にいる環境に平常心を保つことが出来ずに、自分自身の泳ぎを見失ってしまったといいます。

「本物を目にして心が動いてしまった。アスリートとして弱い部分で信念がぶれている証拠だ」と、みずからの心の動きを分析した水沼選手は、今大会を前に5月からヨーロッパでの合宿に参加し、レースにも積極的に出場して海外勢を相手に場数を踏んできました。

世界で結果を残すために何が必要かを考え、課題と向き合ってきた水沼選手。

みずから設けたハードルを着実にクリアして日本勢初の快挙へとつなげました。