新たな鉄道車両の防犯カメラ設置義務に専門家ら反発で議論難航

鉄道での襲撃事件を受け、国が鉄道事業者に対し、新たな車両を導入する際、防犯カメラの設置を義務づける方針を示しているのに対し、専門家などからは、設置ありきで対策が進められることへの反発や、防犯カメラの効果などについて疑問の声が相次いでいて、議論が難航しています。

去年、小田急線や京王線で乗客が刃物で切りつけられるなど鉄道での襲撃事件が相次いだことを受け、国は、鉄道事業者に対し、新たに車両を導入する際、防犯カメラの設置を義務づける方針を示しています。

しかし、24日に開かれた国土交通省と鉄道事業者、専門家などが出席する検討会では、方針に反発する声が相次ぎました。

専門家などからは、小田急線の事件は車両に最新のカメラが設置されていたにも関わらず防げなかったとして、「安全は、車両にカメラをつければ担保できるというものではない。カメラの設置ありきで対策が進むのはどうなのか」、「防犯カメラの抑止効果もいまいちわからない」といった意見が出るなど実効性への疑問が示されました。

また国は、カメラを設置する範囲について東京、名古屋、大阪などの三大都市圏を中心とした都市部の路線とするほか、新幹線については、すべての路線を対象とする案を示しましたが、出席者からは「鉄道事業者にとってはカメラをつけることで経営が厳しくなり運賃にもかかってくる。十分な議論が必要で、時間をかけて対策を進めていくべきだ」といった意見が出るなど、議論は難航しています。