G7を前に議長国のドイツで食料危機をテーマに国際会議

世界的に懸念が高まる食料危機をテーマにした国際会議が、G7=主要7か国の議長国ドイツで開かれ、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって世界中で食べるものに困る人たちが増えているとして、解決に向けて連携していくことを確認しました。

食料危機への対応は、26日から始まるG7サミット=主要7か国首脳会議の主な議題となる見通しです。

議長国ドイツのベアボック外相は24日、記者会見を開き、ロシアが食料価格の高騰の原因は欧米などの制裁だと主張していることについて、「まったく根拠がない」と批判したうえで、「子どもに何を食べさせようか毎日悩んでいる親たちのため、誰が解決策を示せるか知りたい」と述べ、各国に協力を呼びかけました。

会議には、G7の各国とウクライナのほか、アフリカ、アジアからの閣僚や国連機関の代表などもオンラインも含め参加しました。

この中で、ウクライナの代表は、ロシアが穀物の倉庫などをミサイルで攻撃していると非難したうえで、隣国のポーランドやルーマニアなどを経由して穀物を運び出すためのインフラの整備の必要性を訴えました。

また、ユニセフ=国連児童基金の代表も、「戦争は食料をめぐる深刻な状況をさらに悪化させている。影響を受けるのは子どもだ」と述べ、一層の取り組みを訴えるなど、参加者は解決に向けて連携していくことを確認しました。