国際物理オリンピック中止 代わる大会スイス主催で来月開催へ

世界各国の高校生などが参加して物理の知識を競う国際物理オリンピックが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響でことしは中止になりましたが、代わりとなる大会が、急きょスイスが主催して来月、オンラインで開かれることになりました。

国際物理オリンピックは、世界各国の高校生などが集まってほぼ毎年、1週間ほどの日程で物理の知識を競い合うもので、ことしはベラルーシが主催してオンラインで開催されることになっていましたが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で大会は中止されました。

このため国際物理オリンピック委員会は救済策を検討したところ、スイスが主催して日本時間の来月10日からおよそ1週間の日程で、代わりの大会をオンラインで開くことを急きょ、決定しました。

日本の関係者によりますと、参加国は日本も含めておよそ70か国になり、準備期間が短いため、問題の作成はバルト3国のエストニアが行うなど、各国が協力して実施する見通しだということです。

物理オリンピック日本委員会の長谷川修司理事長は「学問と世界情勢が切り離せないことがあるが、参加者たちは準備を重ねてきていたので、実力を発揮できる場ができて非常にうれしいです」と話していました。