戦争で壊された「古伊万里」の破片通し平和のメッセージ 佐賀

オーストリアに渡った江戸時代の焼き物「古伊万里」の保存を、戦争の混乱で壊されたあとも続けてきたオーストリア人の男性が佐賀県を訪れ「破片を通して戦争は意味のないものだということを多くの人に知ってもらいたい」と呼びかけました。

オーストリアの首都ウィーン近郊の「ロースドルフ城」では、江戸時代の「古伊万里」の皿やつぼをコレクションとして集めてきましたが、第2次世界大戦後に進駐してきた旧ソ連軍によって多くが破壊され、コレクションの破片などは今、里帰りする形で有田町で展示されています。

展示会に合わせロースドルフ城の城主のガブリエル・ピアッティさんは、佐賀県を訪れていて、21日、県庁で山口知事と会談しました。

このなかでピアッティさんは「第2次世界大戦から80年近くがたって、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が起きたが、こうしたことは二度とあってはならず、私たちが保存してきた磁器の破片を通して戦争は意味のないものだということを多くの人に知ってもらいたい」と話し、古伊万里の破片を通じた平和のメッセージを呼びかけました。
ピアッティさんは、破壊されたコレクションを先代から受け継ぎ保存を続けていて、一部は日本の技術で修復もされています。

ピアッティさんは「今はとても困難な時代にあるが、今回の展示会を通して時間を超えた友情の大切さを訴えたい」と話していました。

特別企画展「海を渡った古伊万里」は、有田町の県立九州陶磁文化館で来月18日まで開かれています。