ウクライナ「ロシア軍26日までにルハンシク州掌握を目標設定」

ウクライナ国防省は、ロシア軍が今月26日までに東部ルハンシク州全域を掌握するという目標を設定したという見方を示しました。
ロシア側は、ウクライナ側の拠点、セベロドネツクへの攻勢を一層強めているのに対してウクライナ側は、南部で支配された地域の奪還に向けて反転攻勢を強める構えです。

ウクライナのマリャル国防次官は20日、地元メディアに対し、「ロシア側の計画は、だいたい今月26日までにルハンシク州の州境に到達することだ。ロシア軍は実質的にすべての兵力と装備を投入している」と述べ、ロシア軍が今月26日までに東部ルハンシク州全域を掌握するという目標を設定したという見方を示しました。

こうしたロシア側の動きに対してウクライナのベレシチュク副首相は20日、ロシア軍が掌握したとする南部ヘルソン州について、「欧米からの兵器の供与が進めば、ウクライナ軍が反撃に出て支配された地域を解放できる」と述べ、奪還に強い意欲を示しています。

またイギリス国防省は21日に発表した分析で、ウクライナ軍が欧米側から供与された対艦ミサイル「ハープーン」で、今月17日、黒海に展開していたロシア軍の艦艇を攻撃したとしています。

こうしたことでロシア側は黒海での補給活動が難しくなっていると指摘しています。

南部ではゼレンスキー大統領が現地を訪れ、兵士らを激励するなど徹底抗戦する姿勢を示していて、ウクライナ側は支配された地域の奪還に向けて反転攻勢を強める構えです。

ただ、ウクライナ軍の報道官によりますと、20日、南部のオデーサ州にある食料倉庫がロシア軍のミサイル攻撃によって破壊され市民1人が死亡したということで、南部をめぐっても攻防が激しくなっています。