能登地方の地震 地殻変動との関連指摘 「流体」の関与も

石川県の能登地方では、2020年12月ごろから地震活動が活発になっています。
関連が指摘されているのが、同じ時期から観測されている地殻変動です。
メカニズムについては専門家の間で議論が続いていますが、「流体」の関与を指摘する専門家は、地震活動が少なくとも数か月や半年間続く可能性があると指摘しています。

珠洲市周辺 局地的に約4センチ隆起

珠洲市周辺では2020年12月ごろからこれまでに4センチほど地面の隆起が観測されています。

能登半島の地殻変動の分析を続けている京都大学防災研究所の西村卓也准教授によりますと、これほどの隆起は、活火山がある地域で地下のマグマ活動によって引き起こされる可能性はあるものの、能登半島のように活火山のない地域で観測されるのは珍しいということです。

地下十数キロの深さに“何らかの流体”流れ込んだか

西村准教授は、地殻変動の量などから、地下十数キロほどの深さに“何らかの流体”が流れ込んだと分析しています。

流体によって、周辺の岩盤がずらされたり、流体がいわば「潤滑油」になって岩盤が滑りやすくなったりすることで、地震活動が活発化した可能性があるということです。

「流体」はどこから来た?

では、どこから流体が来たのか。

西村准教授は、詳しくはわからないとしたうえで、太平洋側から能登半島の地下数百キロの深くに沈み込んだプレートから、長い時間をかけて分離した水が上昇した可能性もあるとしています。

“数か月~半年間 地震活動続くおそれ 備え必要”

また、地殻変動は現在もゆるやかに続いていることから、地下で流体が移動していると考えられ、今後も地震活動に警戒が必要だとしています。

西村准教授は「地殻変動が収まっていないことから考えると、少なくとも数か月や半年間、地震活動が続く可能性もある。珠洲市は震源からも近く、緊急地震速報は間に合わないので、家具の転倒を防いだり、転倒をしても安全な場所で休むなど、対策を続けてほしい」と話しています。