ロシア軍 ウクライナ東部ルハンシク州の完全掌握を目指し攻勢

ロシア軍がウクライナ東部ルハンシク州の完全掌握を目指す中、ロシア国防省は、ウクライナ側の州内の拠点となっているセベロドネツクについて、郊外の集落を掌握したと発表するなど、攻勢をさらに強めています。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から今週24日で4か月となる中、戦闘は長期化しています。

ロシア軍は、ウクライナ東部ルハンシク州の完全掌握に向けて、ウクライナ側の州内の拠点となっているセベロドネツクを包囲しようと攻撃を続けています。

ロシア国防省は19日、ルハンシク州の親ロシア派勢力とともに、セベロドネツク郊外の集落を掌握したと発表しました。

また、ロシア軍は、東部ハルキウ州にあるウクライナ軍の戦車の整備施設を短距離弾道ミサイルの「イスカンデル」で攻撃したほか、東部ドニプロペトロウシク州ではウクライナ軍の施設を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃し、ウクライナ軍の将校など50人以上を殺害したなどと発表しました。

ロシア軍はウクライナ東部を中心に各地で攻撃を続けていて、ドニプロペトロウシク州のレズニチェンコ知事は19日、SNSに投稿し、ロシア軍による石油備蓄施設へのミサイル攻撃で大規模な火災が発生し、これまでに2人が死亡したことを明らかにしました。

激戦地となっているルハンシク州のセベロドネツクについて地元のハイダイ知事は19日、ウクライナメディアとのインタビューの内容をSNSに投稿し「セベロドネツクの大部分はロシア軍に掌握されている。セベロドネツクや周辺の地域に、ロシア軍が戦力を集中させている」としています。

ハイダイ知事は、ウクライナ側が拠点とするセベロドネツクの「アゾト化学工場」にウクライナ側の兵士とともに子ども38人を含む市民568人が取り残されていると明らかにしていて、ウクライナ側が徹底抗戦する姿勢を示す中、こうした人たちの安全な避難が課題となっています。