加山雄三さん 年内でコンサート活動を引退へ 高齢を理由に

「若大将」の愛称で親しまれ、「君といつまでも」や、「お嫁においで」などのヒット曲で知られる歌手で俳優の加山雄三さんが、高齢を理由に年内でコンサートやテレビなど人前での歌手活動から引退すると発表しました。

加山さんは1937年、俳優の上原謙の長男として横浜市で生まれ、大学を卒業した1960年に映画「男対男」で俳優としてデビューしました。

その翌年に「夜の太陽」で歌手デビューし、みずから作曲も手がけた「君といつまでも」や、「お嫁においで」などが大ヒットしてNHKの紅白歌合戦に17回出場しています。

俳優として、10年続く大ヒットとなった映画「若大将シリーズ」でスターの地位を確立する一方、歌手としてもヒット曲を次々と送り出し、80歳をすぎても若者に人気のロックフェスティバルに出演するなど、世代を超えて愛されてきました。

加山さんはおととし8月、誤えんのため救急搬送され、せきこんだことが原因で軽度の脳出血を起こしたとして活動を休止していましたが、リハビリを経て去年、ステージに復帰していました。

85歳となったことしもコンサートを行ってきましたが、19日、加山さんは「歳をとることでさまざまなことを続けていくことの大変さを実感している」などとして、年内でコンサートやテレビなど、人前での歌手活動から引退すると発表しました。

一方で、作曲や音源の発表などの音楽活動は続けていくということです。

音楽家としての経歴

加山雄三さんは、14歳でピアノを習い始めたころから作曲に取り組み、大学時代には学生バンドを組んでギターとボーカルを担当していました。

24歳のときに「夜の太陽」で歌手デビューを果たし、28歳のときに発表した4枚目のシングルの「恋は紅いバラ」では、弾厚作というペンネームで初めて作曲も手がけました。

1965年には、主演映画「エレキの若大将」で得意のギターを披露して日本のエレキギターブームの火付け役の1人となったほか、主題歌の「君といつまでも」が350万枚を超える大ヒットを記録して、翌年の紅白歌合戦に初出場しました。

この曲では、間奏で加山さんがつぶやく「幸せだなぁ」というセリフが流行語となり、アメリカのバンド「ザ・ベンチャーズ」によるカバーもヒットを記録するなど代表曲の1つになっています。

その後もみずから作曲した「お嫁においで」や「海 その愛」など数々の名曲を世に送り出し、紅白歌合戦には通算17回出場しています。
加山さんは80歳をすぎても精力的に音楽活動を続け、若者に人気のロックフェスティバルに参加するなど、世代を超えて愛されてきました。

最新の音楽を聞き込んで若手のアーティストとも積極的に交流し、生誕80周年を記念して制作されたアルバム「加山雄三の新世界」では、ヒップホップアーティストやアイドルが加山さんの楽曲をカバーして話題を集めました。

84歳の誕生日を迎えた去年の4月には、最新曲を発表していました。