米大統領補佐官 “中国はロシアとの関係に非常に慎重な姿勢”

アメリカのバイデン政権で安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は、ウクライナ情勢をめぐって、中国が、友好関係にあるロシアへの軍事支援を行っているとは確認できないとして、ロシアとの関係について、中国が「非常に慎重な姿勢で臨んでいる」と指摘しました。

アメリカのサリバン大統領補佐官は16日、シンクタンクのイベントでウクライナ情勢や台湾などについて講演しました。

この中で、ウクライナ情勢をめぐって、中国が、友好関係にあるロシアへの軍事支援や制裁逃れにつながるような支援を行っているとは確認できないとしたうえで「中国はこの問題について非常に慎重な姿勢で臨んでいる」と指摘しました。

そして、中国が国連の非難決議などでロシア寄りの姿勢を見せていると指摘しつつも「一線を越えるような措置はとっていない」と述べ、中国が踏み込んだ支援は行っていないとの見方を示しました。

また、台湾について「中国が台湾に侵攻すればアメリカは防衛するのか」と質問されたのに対し、サリバン補佐官は、「1つの中国」政策など、アメリカの政策は変わっていないと強調したうえで「われわれのアプローチは、抑止力を通じて台湾を防衛する必要があるかどうかが問われる状況にならないようにすることだ」と述べました。