米 ウクライナへ対艦ミサイルなど10億ドルの追加軍事支援へ

アメリカのバイデン政権は、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナに対して、対艦ミサイルなど、10億ドル、日本円にしておよそ1300億円相当の追加の軍事支援を行うと発表しました。

アメリカ・ホワイトハウスは15日、バイデン大統領がウクライナのゼレンスキー大統領とおよそ40分間にわたって電話で会談し、10億ドル、日本円にしておよそ1300億円相当の追加の軍事支援を行うことを伝えたと発表しました。

アメリカ国防総省によりますと支援には▽対艦ミサイル「ハープーン」のほか、▽高機動ロケット砲システム=ハイマースに使われるロケット弾、それに▽りゅう弾砲などが含まれているということです。

ウクライナは、ロシア軍の艦船が黒海の港を封鎖するなどして海上輸送を妨害し、ウクライナからの小麦の輸出が滞っているなどとして、欧米に対して対艦ミサイルの供与を求めていました。

さらにホワイトハウスは、ウクライナ市民に対して食料や水、薬を提供するため、2億2500万ドル、日本円でおよそ300億円相当の追加の人道支援を行うことも明らかにしました。

ゼレンスキー大統領「支援に感謝」

ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、新たに動画を公開し「この支援に感謝している。ドンバス地域の防衛にとって特に重要だ」と述べました。

ウクライナ大統領府の発表によりますと、ゼレンスキー大統領は、動画の公開に先立ってバイデン大統領と電話で会談し、最新の戦況やさらなる支援などについて議論を交わしたということです。

ゼレンスキー大統領は声明で「われわれはこの戦争に勝利し、奪われた領土を取り返さなければならない」と徹底抗戦する構えを改めて強調しました。