FRB 0.75%大幅利上げ インフレ抑制へ27年ぶり

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は15日まで開いた会合で、およそ27年半ぶりとなる0.75%の大幅な利上げを決めました。記録的なインフレに収束の兆しが見えない中、事前に示していた利上げ幅をさらに拡大する、異例の対応に踏み切りました。

FRBは15日までの2日間、金融政策を決める会合を開き、政策金利を0.75%引き上げることを決めました。

通常の3倍にあたる0.75%の大幅な利上げは1994年11月以来、およそ27年半ぶりで、これによって、政策金利は1.5%から1.75%の幅となります。

FRBはインフレを抑制するため、先月の会合で0.5%の利上げを決めたうえで、今月と来月の会合でも同じ幅の利上げを続ける見通しを示していました。

しかし、先月の消費者物価の上昇率がおよそ40年半ぶりの8.6%に拡大するなど、エネルギー価格の高騰や、人手不足に伴う賃上げの動きを背景にインフレに収束の兆しが見られないことから、事前に示していた利上げ幅をさらに拡大する、異例の対応に踏み切りました。

また、保有する国債などの金融資産を段階的に圧縮していく「量的引き締め」と呼ばれる対応も、続けていくとしています。

さらに、今回の会合では、今後の利上げのペースについて参加者の予測が示され、ことし末時点の政策金利の見通しは中央値で3.4%と、前回3月時点の1.9%から大きく上方修正されました。

これは年内の残り4回の会合でさらに1.75%分の利上げが必要になることを示しています。

FRBは、金融引き締めを一段と加速させることで、インフレの抑え込みに専念しますが、市場では、景気を冷やしすぎないか、警戒が強まっています。

また、外国為替市場では、アメリカと日本の金融政策の方向性の違いを背景に円安ドル高が急速に進んでいるだけに、FRBの異例の対応が円相場に及ぼす影響も注目されています。

FRBパウエル議長「予想に反してインフレ率が再び上昇」

FRBのパウエル議長は会合のあとの記者会見で、事前に示していた利上げ幅をさらに拡大した理由について「予想に反してインフレ率が再び上昇し、人々のインフレ期待も高いため、強力な行動がふさわしいと考えた」と述べ、先週10日に発表された消費者物価指数がきっかけとなって利上げ幅の拡大に至ったことを明らかにしました。

また、来月の会合の見通しは「0.75%の利上げは明らかに異例の大きさで、この規模が普通だとは思わないが、次回は0.5%か、0.75%の利上げの可能性が高い」と述べ、大幅な利上げを継続する方針を示しました。

一方、さらに大きい1%の利上げの可能性については「入ってくるデータによって対応していくとしか言えない」と述べるにとどめました。

また、パウエル議長は金融引き締めの加速が景気を冷やしすぎるのではないかという市場の懸念に対して「アメリカ経済は金利の上昇に対処できる強い状況にあり、十分な態勢が整っている」と述べました。