EU 東地中海の天然ガス調達でイスラエル エジプトと連携強化へ

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、エネルギーの調達先の多角化を進めるEU=ヨーロッパ連合は、東地中海で産出される天然ガスの安定的な調達に向けて中東のイスラエルとエジプトと連携を強化していくことで合意しました。

EUとイスラエル、それにエジプトは、15日、エジプトの首都カイロで会合を開き、東地中海で産出される天然ガスのヨーロッパへの安定的な供給に向けて連携を強化していくことで合意しました。

合意では、イスラエルの沖合で産出される天然ガスをパイプラインでエジプトに輸送したあと、液化してヨーロッパへ輸出するほか、輸送技術の向上のための技術開発を進めることなどが確認されました。

合意のあと、EUのフォンデアライエン委員長は会見で、「エネルギーの調達先の多角化に向けて、ロシアの化石燃料から信頼できる相手への移行を進めるなか、この2か国はまさに信頼できる調達先だ」と述べ、合意の意義を強調しました。

豊富な埋蔵量があるとされる東地中海の天然ガスをめぐっては、ヨーロッパへの海底パイプラインの敷設計画が進められるなど、周辺国が協力を模索していましたが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて連携が加速した形です。