ウクライナ軍事支援 米主導の会合 新たな支援表明相次ぐ

ウクライナが欧米に対し兵器の供与の加速を求める中、ウクライナへの軍事支援について各国が話し合う会合が15日、ベルギーで開かれ、各国からは新たな軍事支援が相次いで表明されました。

ロシア軍による軍事侵攻が続く中、ウクライナ側は、ロシア軍に対抗するための兵器や弾薬が不足しているとして供与を加速させるよう欧米各国に求めています。

こうした中、ベルギーの首都ブリュッセルで、ウクライナを支援する国が参加する会合が15日、アメリカの主導で開かれ、NATO=北大西洋条約機構の加盟国などおよそ50か国の関係者が参加しました。

会合にはウクライナのレズニコフ国防相も出席し、どのような兵器が優先して必要かなどを説明したということです。

これに対して各国からは、新たな軍事支援が相次いで表明され、このうち▽ドイツは多連装ロケットシステムを、▽スロバキアはヘリコプターやロケット弾を供与する方針をそれぞれ示したということです。

こうした支援についてアメリカのオースティン国防長官は、会合のあとの記者会見で「ウクライナの長距離砲撃の能力への投資であり、ロシアの攻撃をはね返すうえで極めて重要だ」と述べました。

そのうえで「われわれは支援を通じて大きな勢いを作ってきたが、さらに加速させるつもりだ。将来にわたってロシアによる侵略からの撃退を支援する」と述べ、軍事支援を加速させる考えを強調しました。

ロシアのネベンジャ国連大使「欧米の兵器が罪ない人々を殺害」

ロシアのネベンジャ国連大使は15日、国連本部で記者団に対し、NATO=北大西洋条約機構が供与した砲弾による砲撃で、ウクライナ東部ドネツク州で市民が死亡したと主張したうえで「いま、欧米の兵器が罪のない人々を殺害している。欧米諸国はウクライナ政府と同様に責任を負うことになる」と述べました。