通常国会閉会 26年ぶり政府提出の全法案成立 事実上の選挙戦へ

通常国会は15日閉会し、26年ぶりに政府が提出したすべての法案が成立しました。
各党は、今月22日公示、来月10日投票の日程で行われる参議院選挙に向けて、事実上の選挙戦に入ります。

通常国会は15日会期末を迎え、衆参両院の本会議では閉会の手続きなどが行われ、150日間の会期を終えました。

通常国会では、「こども家庭庁」の設置法や、経済安全保障の強化を図る「経済安全保障推進法」、SNS上のひぼう中傷対策を強化するため、侮辱罪に懲役刑を導入する改正刑法など、政府が提出した61の法案すべてが成立しました。

政府提出のすべての法案が成立したのは戦後3回目で、橋本内閣の平成8年以来26年ぶりです。

また、憲法論議が活発に行われ、衆議院憲法審査会は過去最多の16回開かれ、オンラインでの国会審議をめぐる報告書をまとめました。

岸田総理大臣と野党党首による「党首討論」は、1度も開催されませんでした。

一方、国会議員に毎月100万円支払われ、文書交通費から名称が変わった「調査研究広報滞在費」は、日割り支給に改められたものの、使いみちの範囲や公開の在り方などは合意に至りませんでした。

国会の閉会を受けて、各党は、今月22日公示、来月10日投票の日程で行われる参議院選挙に向けて、体制の構築を図るなど、事実上の選挙戦に入ります。

活発な憲法論議も

通常国会では、与野党の憲法論議がこれまで以上に行われました。

憲法審査会の開催は、衆議院では16回に及び、2月以降はほぼ毎週行われ、1つの国会としては最も多くなりました。

背景には、ウクライナ情勢に伴う安全保障政策の在り方や、新型コロナの感染拡大を受けた緊急事態対応など、憲法に関わる議題が多かったこともあります。

衆議院の審査会ではオンラインでの国会審議について議論が進められ、3月には、憲法解釈によって例外的な実現が可能だという意見が多かったとする報告書をまとめました。

また、緊急事態における議員任期の延長の是非や、憲法9条を改正して自衛隊を明記するかどうか、それに憲法改正の国民投票を行う際の広告規制の在り方などについて意見が交わされました。

一方、参議院の審査会も7回開催され、選挙区の「合区」などをめぐって議論が行われました。

憲法をめぐっては、今回の参議院選挙でも、各党が公約に盛り込み、争点の1つになるものとみられ、憲法改正に前向きな勢力が、改正の発議に必要な3分の2の議席を確保するかどうかも焦点となります。

選挙の結果によっては、改正に向けた動きがより活発になることも予想されます。