去年1月、アメリカの連邦議会に大統領選挙の結果に不満を持つトランプ前大統領の支持者らが乱入し5人が死亡した事件をめぐって、議会下院の特別委員会は13日、公聴会を開き、およそ1000回におよぶ証言の聞き取りの動画の一部を公開しました。
この中で元側近らは事件の発端ともいえる、大統領選挙に不正があったとのトランプ氏の一方的な主張について証拠がないと繰り返し伝えていたとしています。
このうち司法長官だったバー氏はトランプ氏の主張について「ばかげた考えだ」とした上で「本当の事実が何なのかに関心を持っているようにはまったく見えなかった」と述べ、元側近らの進言にトランプ氏は聞く耳を持たなかったと証言しました。
また、公聴会では委員会の調査の結果、トランプ陣営が選挙後に不正を訴える訴訟費用として献金を募り、およそ2億5000万ドル、日本円で330億円以上が集まったものの訴訟にはほとんど使われず、トランプ氏に関連するほかの団体に金が流れていたと報告されました。
トランプ氏は声明を発表し「アメリカ国民が直面している生活の苦しみから目をそらそうとする試みでいかさま裁判だ」と強く反論しています。

“トランプ氏 進言に聞く耳持たず”米議会乱入事件 公聴会で
去年、アメリカの連邦議会にトランプ前大統領の支持者らが乱入した事件をめぐり、議会下院は公聴会を開き、トランプ氏が主張していた大統領選挙での不正には証拠がないと元側近らが進言していたにもかかわらずトランプ氏は聞く耳を持たなかったとする証言を動画で公開しました。
