米 5月の消費者物価指数 前年同月比8.6%↑ 約40年半ぶり水準

アメリカの先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて8.6%の上昇と、およそ40年半ぶりの記録的な水準になりました。エネルギー価格の高騰や、人手不足がインフレ圧力を強めていて、上昇率が再び拡大しました。

アメリカ労働省が10日発表した先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて8.6%の上昇と、1981年12月以来40年5か月ぶりの記録的な水準となりました。

消費者物価の上昇率は前の月にいったん縮小していましたが、今回再び拡大しました。

内訳ではウクライナ情勢を受けた原油価格の高騰で「ガソリン」が48.7%の大幅な上昇となったほか、「食品」が10.1%上昇しました。

変動の大きいエネルギーと食品を除いた物価指数でも、前の月と比べた上昇率が0.6%と縮小の兆しはみられず、幅広い品目で値上がりが続いています。

中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会はインフレを抑え込むため、来週、先月の会合に続いて0.5%の大幅な利上げを決める見通しです。

一方で、エネルギー価格の高騰や人手不足を背景にした賃金の引き上げなどがインフレ圧力を強めていることからその抑制は容易ではないという指摘が出ていて、金融引き締めがさらに加速するとの観測が高まる可能性もありそうです。