ロシア中央銀行が追加利下げ 政策金利は軍事侵攻前の水準に

ロシアの中央銀行は10日、政策金利を、今の11%から9.5%へ引き下げると発表しました。通貨ルーブルが値を戻していることなどが背景で、政策金利は、ウクライナへの軍事侵攻前の水準に戻った形です。

ロシア中央銀行は10日に金融政策を決める会合を開き、政策金利を今の11%から9.5%へ引き下げることを決めました。

金利の引き下げは、ことし4月以降4回目です。

ウクライナへの侵攻後のことし2月末、ロシア中央銀行は通貨ルーブルの急落に対応するため、政策金利を9.5%からほぼ2倍にあたる20%へと大幅に引き上げました。

その後は、ルーブルが値を戻していることなどを踏まえて利下げを続けていて、これで政策金利は軍事侵攻前の水準まで戻った形です。

ロシア中央銀行は、声明で「ロシア経済の外部環境は依然として厳しいが、ルーブルの相場動向などを受けてインフレは減速し、経済活動の落ち込みは4月に予想したよりも小さい規模だ」などとしています。

そのうえで、来月の会合でさらなる金利引き下げの必要性について議論するとしています。