ウクライナ 東部で激しい市街戦続く 戦況こう着の分析も

ウクライナ東部で激戦地となっているセベロドネツクでは10日も、双方の地上部隊による激しい市街戦が続き、イギリス国防省は「ロシアが目指す、より広い地域の包囲に向けては進展がほとんど見られない」として、戦況はこう着していると分析しています。

ウクライナ東部ルハンシク州のハイダイ知事は10日、セベロドネツクの状況について「われわれは激しい市街戦で敵を消耗させている。ロシア軍はきょうもミスを繰り返した」とSNSに投稿し、今のところ、ウクライナ側の部隊が包囲される心配はないという認識を示しました。

またウクライナ軍の参謀本部は10日「ドネツク・ルハンシク方面で敵の攻撃を7回撃退し、戦車10両、火砲7門などを破壊した」と発表しました。

ウクライナは、さらなる反撃のためには追加の兵器供与が欠かせないと欧米各国に訴えています。

一方ロシア国防省は「ウクライナ側の戦車6両、火砲4門などを破壊したほか、ドローン5機と戦闘機1機を撃墜した」と発表しました。

イギリス国防省は10日の戦況分析で「セベロドネツクの周辺では戦闘が続いているが、ロシアが目指す、より広い地域の包囲に向けては進展がほとんど見られない」と指摘し、激戦地となっているセベロドネツクの状況は、こう着しているという見方を示しています。