ウクライナ侵攻で食糧危機懸念 政府 G7サミットで支援表明へ

世界有数の穀物の輸出国ウクライナへの軍事侵攻が続き、食糧危機への懸念が高まる中、日本政府は今月ドイツで開かれるG7サミット=主要7か国首脳会議で、ウクライナのほか中東やアフリカ諸国への支援を表明する方向で調整を進めています。

ロシア軍のウクライナ侵攻によって世界有数の穀物輸出国であるウクライナが、黒海に面した港をロシア軍に封鎖されて輸出ができなくなっているとして、食糧危機への懸念が高まっており、今月ドイツで開かれるG7サミットでは「食料安全保障」が主要な議題となる見通しです。

こうした中、日本政府はG7サミットで、ウクライナのほか食糧不足の影響が大きい中東やアフリカ諸国への支援を表明する方向で調整を進めていて、具体策としては、WFP=世界食糧計画など国際機関に対する資金の拠出などが検討されています。
これに関連して松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「ロシアによるウクライナへの侵略で、穀物価格が高騰するとともに世界的な食料不安のおそれが増している。特にウクライナ産穀物への依存度が高い中東とアフリカにおける影響は深刻だ」と指摘しました。

そのうえで「日本としてはG7をはじめとする国際社会や国際機関と連携し、引き続き今次情勢の影響を受けている国に寄り添った支援を検討していく考えだ」と述べました。