アメリカ 台湾に艦艇用部品など約160億円相当 売却決定

アメリカのバイデン政権は、台湾に艦艇用の部品などおよそ1億2000万ドル、日本円でおよそ160億円相当を売却することを決め、中国が台湾への軍事的な圧力を強める中、防衛力向上のため支援を続ける姿勢を示しました。

アメリカのバイデン政権は8日、台湾に艦艇用の予備の部品や関連装備などを売却することを決め、議会に通知したと明らかにしました。

金額は合わせておよそ1億2000万ドル、日本円にして、およそ160億円に上るということです。

台湾をめぐって、バイデン大統領は先月、日米首脳会談のあとの記者会見で、台湾有事の際、台湾の防衛のために軍事的に関与する姿勢を示しました。

一方、中国は、台湾が設定する防空識別圏に戦闘機を進入させたり、台湾周辺の海域で空母「遼寧」を展開したりして、軍事的な圧力を強めています。

アメリカ国防総省は「今回の売却は、台湾の安全保障を強化し、この地域の政治的な安定と軍事的な均衡の維持に役立つ。現在、そして将来の脅威への対応能力の強化に貢献するだろう」として、台湾の防衛力の向上のため、支援を続ける姿勢を改めて示しました。

台湾報道官「米政府が台湾の防衛需要を非常に重視」

台湾外交部の欧江安報道官は9日の記者会見で、バイデン政権による台湾への武器売却の発表はことし3回目だと指摘し「アメリカ政府が台湾の防衛の需要を非常に重視していることのあらわれであり、武器売却を常態化する近年の政策の延長でもある」と歓迎しました。

台湾国防部もコメントを発表し「中国の軍用機と軍艦による台湾周辺での活動が頻繁になっていることに対処する、わが海軍の艦艇の消耗を補い、装備を適切に維持するのに役立つ」として、謝意を表しました。

中国報道官「台湾海峡の平和と安定 著しく損なう」

アメリカのバイデン政権が台湾に艦艇用の部品などの売却を決めたことについて、中国外務省の趙立堅報道官は、9日の記者会見で「アメリカが台湾に武器を売却することは『1つの中国』の原則に著しく違反し、中国とアメリカの関係と台湾海峡の平和と安定を著しく損なうものであり、断固反対し、強く非難する」と反発しました。

その上で「中国は引き続き、みずからの主権と安全保障上の利益を守るため、断固とした強力な措置をとる」と述べ、アメリカをけん制しました。