社会

国内の食品ロス 2020年度は過去最少に コロナ影響も要因か

2020年度に「食品ロス」がどれくらいあったのか、最新の国の推計が発表され、年間でおよそ522万トンと、過去最少になりました。食品ロス削減への意識が高まっていることや、新型コロナウイルスの影響で飲食店が外食を提供する機会自体が減ったことなどが要因とみられ、国はさらなる取り組みを進めたいとしています。
本来は食べられるものが廃棄される食品ロスについて、国は2000年度の時点の年間およそ980万トンを、2030年度までに半減させることを目標に掲げています。

最新の食品ロスの推計が9日発表され、2020年度は、
▽企業での売れ残りなどの“事業系”が275万トン、
▽家庭での食べ残しなどの“家庭系”が247万トンの、
合わせて522万トンだったということです。

これは統計を取り始めてから最も少なく、前の年と比べて、
▽事業系は34万トンの減少、
▽家庭系は14万トンの減少となりました。
理由については、食品ロス削減への意識が高まっていることに加えて、新型コロナウイルスの影響も大きく、営業時間の短縮などで飲食店が外食を提供する機会自体が減ったことなどが要因ではないかとしています。

ただ、年間の目標達成にはさらに30万トン余りの削減が必要で、消費者庁食品ロス削減推進室の田中誠室長は「着実に減少しているものの、新型コロナという特殊な社会状況もあった。経済が回復していく中でも、ロスの削減を進められるよう取り組んでいきたい」と話しています。

消費者庁 食品ロス削減の具体的取り組みを紹介

消費者庁は「食べもののムダをなくそうプロジェクト」を掲げて食品ロスの削減への協力を呼びかけ、ウェブサイトで自治体や民間、それに学生などの具体的な取り組みを紹介しています。

このうち東京都は、賞味期限の迫った災害用備蓄食品の情報を都内の自治体に登録してもらい、希望するフードバンクに円滑に提供するためのマッチングシステムを運用しています。

また、立命館大学の学生などで作る団体は、新型コロナウイルスの影響で提供先を失った食品を活用した新たな料理のコンテストを実施し、将来の商品開発などにつなげる取り組みを行いました。

さらに消費者庁は「食品ロス削減推進大賞」を設け、余ってしまった野菜や豆腐などの傷みやすい食品を倉庫で保管することなく子ども食堂などに提供する仕組みを作ったスーパーマーケットや、あえて賞味期限の迫った商品を買い取りオンラインで消費者に販売している企業の取り組みなどを表彰しています。

このほか、食品ロス削減をテーマとした川柳コンテストも実施し、
「冷蔵庫 開けて地球を のぞき込む」
「あまりもの まほうをかけて 新レシピ」といった受賞作品は、
近く、大手食品メーカーの商品パッケージに掲載されて、啓発に一役買うことになっています。

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