起床や朝食遅い子どもに不健康のリスク コロナ一斉休校調査

新型コロナの影響による一斉休校の際、起床や朝食が遅かった子どもは不健康な生活習慣に陥るリスクが高かったとして、東京大学の研究チームは、災害などで休校になっても生活リズムを維持する工夫が重要だと指摘しています。

調査は、東京大学大学院医学系研究科の研究チームが、おととし6月に小学3年生から中学3年生6220人を対象に行い、一斉休校中の起床や朝食の時刻をもとに、4つのグループに分けて分析しました。

このうち最も遅い午前8時から11時の間に起床したグループは全体の26%で、朝食を食べない日が週1回以上あった子どもは42%と、より早く起きて朝食を取るグループが5%から8%だったのと比べて大幅に多くなりました。

また、1日に4時間以上、テレビやスマートフォンなどの画面を見ている割合は最も遅いグループは61%と、最も早いグループの2倍となりました。

このほか、清涼飲料の摂取量がほかより多かった一方、乳製品や野菜の摂取量は少ないなど、不健康な生活習慣に陥るリスクが高かったとしています。

研究チームの佐々木敏教授は「コロナに限らず災害などで学校が休校になった時、子どもたちの生活リズムが健康行動に大きく関わることを踏まえ、家庭でリズムを保つことが難しい子どもたちは社会全体でサポートする必要がある」と指摘しています。