NATO軍事委員長と自衛隊トップが会談 “連携強化を確認”

日本を公式訪問しているNATO=北大西洋条約機構のバウアー軍事委員長と自衛隊トップの山崎統合幕僚長が会談し、ウクライナ情勢などについて意見を交わしたうえで、日本とNATOが連携を強化していくことを確認しました。

NATOの軍事機構を率いるバウアー軍事委員長は、7日から2日間の日程で日本を公式訪問していて、防衛省で山崎幸二統合幕僚長と会談しました。

会談の冒頭、山崎統合幕僚長は「力による現状変更を断じて許さないのは国際社会における安全保障上の共通課題で、日本とNATO、NATO加盟国の連携強化が必要不可欠だ」と述べ、バウアー軍事委員長は「国際秩序を守るためにも自由主義、民主主義国家との協力・連携が必要で、日本はNATOにとって極めて重要なパートナーだ」と応じました。

会談で両者は、ウクライナ情勢のほか、中国が海洋進出の動きを強めるインド太平洋地域の現状などについて意見を交わしたうえで、日本とNATOが連携を強化していくことを確認したということです。
会談後の記者会見で、山崎統合幕僚長は「力による一方的な現状変更の試みは世界のどの地域においても決して許されない。法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持するとの決意のもと、NATOとの連携を強化していきたい」と述べました。
一方、バウアー軍事委員長は「われわれに課せられている責務は、2度の世界大戦以降、70年以上培ってきたルールに基づく国際秩序を堅持していくことだ」と強調しました。