ロシア 東部2州攻勢強める 南部はウクライナ軍押し戻しも

ロシア軍はウクライナ東部2州で引き続き攻勢を強めていて、ロシア大統領府の報道官は「一定の成果は達成されている」などと強調しました。一方、南部ヘルソン州ではウクライナ軍が押し戻しているという見方も出ていて、一進一退の攻防が続いている模様です。

ロシア軍は引き続きウクライナ東部2州の掌握を目指して攻勢を強めていてこのうちルハンシク州では、ウクライナ側の主要な拠点とされるセベロドネツクのおよそ8割を掌握したとみられます。

また、ドネツク州については、ロシア国防省は3日、交通の要衝スラビャンスクを地上部隊や無人機などによって攻撃し、兵士360人以上を殺害したなどと発表しました。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は3日「ドネツク州とルハンシク州で一定の成果は達成されている。すべての目標を達成するまで軍事作戦は継続される」と述べ戦果を強調しました。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は2日、「ルハンシク州を掌握すれば、ロシア軍はドネツク州の攻略に乗り出すとみられるが、すでにセベロドネツク周辺で損害が増えていて、ドネツク州を掌握するのに必要な戦力があるとは思えない」と指摘しました。

そして南部ヘルソン州ではウクライナ軍がロシア軍を押し戻していると分析していて、双方の間で一進一退の攻防が続いている模様です。

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、新たな動画を公開し「私たちはすでに100日間、ウクライナを守っている。勝利は私たちにある。ウクライナに栄光あれ」と呼びかけ、国民を鼓舞しました。