日立製作所 会話なく距離保てれば “マスク着用なし”もOKに

日立製作所は、新型コロナウイルス対策として、グループで設けていたオフィスや工場などでのマスクの着用基準を見直し、基本的な対策は続けたうえで、会話がなく、まわりの人と距離を保てる場合は、マスクを着用しなくてもいいというルールに改めています。

日立製作所は、国内のグループ会社を含む従業員15万人余りを対象に、新型コロナ対策として、おととし春からマスクの着用を推奨するという基準を設けていました。

ただ、本格的な夏を前に、工場などの現場の熱中症対策を検討し、政府がマスクの着用についての考え方を示したことから、5月27日にグループ内の基準を見直しました。

新たな基準では、屋内外を問わずオフィスや工場などでは、会話がなく、まわりの人との距離を2メートル以上確保できる場合は、マスクを着用しなくてもよいとしています。

基準の見直しから3日で1週間となり、東京 千代田区の本社では、社員がマスクを外してパソコンに向かって作業する姿が見られました。

一方、屋内で近い距離で会話する際は、引き続き、マスクの着用を強く推奨するほか、部屋の換気や検温などの感染予防対策は継続するとしています。

日立製作所 人事勤労本部の山内一生部長は、「社員からは、マスクを外す場合と着ける場合をどう決めるかについて考える、いいきっかけになったという意見が出ている」と話していました。