前線のウクライナ兵たちも応援 あと1勝でサッカーW杯へ

サッカーのワールドカップ、カタール大会への出場をかけたヨーロッパ予選のプレーオフで1日、ウクライナの代表チームがスコットランドに勝利し、本大会出場まであと1勝となりました。

ウクライナの代表選手たちは、試合のあと、みずからのSNSに今の気持ちを投稿しました。

このうち、ヘディングで2点目を挙げたフォワードのヤレムチュク選手は、試合の写真とともに「あと一歩だ」と投稿し、次のウェールズ戦に向けて意気込みを示しました。

ミッドフィルダーとして出場したステパネンコ選手は「スタジアム全体でウクライナの国歌が歌われ、グラウンドはとてつもないエネルギーに包まれた。世界中からの応援に感謝したい」と投稿しました。

また、イングランドプレミアリーグの強豪、マンチェスターシティーでプレーするジンチェンコ選手は、試合前日、会場のスコットランドで記者会見に出席し「われわれの願いは戦争を止めることだけです。ワールドカップに出場することで、ウクライナに感動をささげたい」と涙ながらに述べ、決定すれば16年ぶりとなるワールドカップ出場に向けて意欲を示しました。

前線の兵士たちも応援

ウクライナ東部のハルキウ州では、ロシア軍との戦闘の前線にいるウクライナ兵たちが、スマートフォンでヨーロッパ予選のプレーオフを観戦し、ウクライナの代表選手たちを応援しました。

兵士たちは銃を身につけたまま試合を見守り、ウクライナ代表がゴールを決めると、大声を上げたりハイタッチしたりして喜びをあらわにしていました。

兵士の1人は「ウクライナという国があり、独自の文化、言語、伝統があることを、世界の人たちはわかるだろう。ウクライナ精神とは何なのかもわかるだろう」と話していました。