米ニュージーランド首脳 中国とソロモン諸島の安保協定に懸念

アメリカのバイデン大統領は、ニュージーランドのアーダーン首相と首脳会談を行い、中国が南太平洋のソロモン諸島と安全保障協定を結んだことに強い危機感を示し、太平洋の島しょ国への関与を深めていく考えを強調しました。

アメリカのバイデン大統領は5月31日、ニュージーランドのアーダーン首相とホワイトハウスで首脳会談を行いました。

会談の冒頭、バイデン大統領は「われわれは太平洋の島しょ国にもっと関わらなければならない」と述べて、中国が影響力を拡大させつつある太平洋の島しょ国への関与を深めていく考えを強調しました。

会談後に発表された共同声明で、両首脳は、中国がことし4月に南太平洋のソロモン諸島と安全保障協定を結んだことについて、「価値観や安全保障上の利益を共有しない国家が太平洋に軍事拠点を設けることは地域の戦略的なバランスを根本的に変え、アメリカとニュージーランドの両国に安全保障上の懸念を突きつけるものだ」として危機感を示しました。

一方、アーダーン首相はアメリカが交渉から離脱したTPP=環太平洋パートナーシップ協定を支持する立場を改めて強調しながらも、バイデン大統領が先週23日、中国への対抗を念頭に、立ち上げに向けた協議の開始を発表した新たな経済連携IPEF=インド太平洋経済枠組みについて「この地域に経済的な強じんさをもたらす重要な機会だ」と評価しました。

中国外務省「島しょ国との協力を中傷することに断固反対」

中国外務省の趙立堅報道官は、6月1日の記者会見で「中国と太平洋の島しょ国との正常な協力を中傷することに断固反対する。中国とソロモン諸島との安全保障協力は、第三国にねらいを付けたものではなく、軍事基地を設置する意図もない」と強く反発しました。

そのうえで、「アメリカが世界中に軍事基地を持ちながら、他国の通常の安全保障協力に懸念を表明することは非常に偽善的であり、根深い覇権主義的な考え方を反映している。アメリカはこの地域において、軍事的なグループを形成し、軍拡競争を刺激しており、これこそ安全保障上の脅威だ」と述べ、アメリカを批判しました。