NY原油市場 一時119ドル台まで上昇 EUのロシア産禁輸合意で

31日のニューヨーク原油市場では、EU=ヨーロッパ連合がロシア産の石油の輸入禁止で合意したことを背景に供給が滞るという見方が強まり、国際的な原油の先物価格が一時、およそ2か月半ぶりに1バレル=119ドル台まで上昇しました。

31日のニューヨーク原油市場では、原油価格の国際的な指標となるWTIの先物価格が一時、およそ2か月半ぶりに1バレル=119ドル台まで上昇しました。

背景にはEU=ヨーロッパ連合が30日の首脳会議で、ロシア産の石油の輸入禁止について当面、対象を船で輸送される石油に限る形で合意したことを受け、原油の供給が滞るという見方が強まったことがあります。

エネルギー価格をめぐっては原油の先物価格に加え、ニューヨークの天然ガスの市場でも指標となる先物価格の高騰が続いていて、ガソリン価格や電気料金などを通じてインフレ圧力が一段と強まることが懸念されています。

市場関係者は「市場では、原油の供給をめぐってOPEC=石油輸出国機構の主な産油国が何らかの対応をとるのではないかという観測も出ていて、原油の先物価格は当面、不安定な値動きが続きそうだ」と話しています。