犬や猫へのマイクロチップ装着 きょうから販売業者に義務づけ

犬や猫が迷子になったときなどに飼い主がわかるよう、1日から販売業者にマイクロチップの装着が義務づけられ、新たに購入する飼い主にも氏名や住所などの登録が求められます。

ペットの犬や猫は迷子や飼育放棄によって年間7万2000匹が自治体に引き取られていて、飼い主の特定を進めやすくするための改正動物愛護管理法が1日施行されました。

法律の施行で繁殖を行うブリーダーやペットショップなどの業者には、販売用の犬や猫に、直径2ミリ長さ1センチほどで15桁の識別番号が記録されたマイクロチップを装着することが義務づけられます。

そして国のデータベースに、識別番号とともに業者名、犬や猫の名前や性別、品種、毛の色を登録することが必要となります。

また、犬や猫を購入する飼い主も氏名や住所、電話番号などを30日以内に登録しなくてはなりません。
こうすることで犬や猫が保護された際、マイクロチップの識別番号とデータベースの情報を照合し、飼い主を特定できるようになります。

すでに飼っている人や譲り受ける人、保護団体などは装着は努力義務となっています。

環境省は、迷子になったり災害で離れ離れになったりしても飼い主の元に戻すことにつながるほか、無責任な飼育放棄の防止にも効果が期待できるとしています。

マイクロチップとは

環境省によりますと、マイクロチップは直径2ミリ、長さ1センチほどの円筒形の電子器具で、獣医師が犬や猫の首から肩甲骨のあたりに注射器を使って装着します。

マイクロチップには固有の15桁の識別番号が割りふられていて、専用の読み取り機を犬や猫の体にかざすと、識別番号が表示されます。

識別番号は飼い主の氏名や住所などの情報とともに国のデータベースに登録され、番号から飼い主をたどれる仕組みになっています。

GPS機能はついていないので、居場所を把握することはできません。

日本では、平成7年の阪神・淡路大震災のあと、多くの犬や猫が迷子になったことをきっかけに導入をめぐる議論が始まり、3年前、動物愛護管理法の一部を改正する法律が成立しました。

国は、マイクロチップを取り付けることで、迷子になった際や災害で離れてしまった際に飼い主を見つけやすく、安易な遺棄の防止が期待できるとしています。

法律施行でどうなる?

【ブリーダー・販売業者は】

犬や猫のブリーダーやペットショップなどの販売業者は、マイクロチップの装着が義務となります。

装着は獣医師が行い、マイクロチップの識別番号とともに、業者名や所在地、連絡先、犬・猫の名前、品種、毛の色、生年月日、性別、特徴などをデータベースに登録することも合わせて義務となります。

【新たに犬・猫を購入して飼う人は】

ペットショップなどから新たに犬や猫を購入して飼う人は、すでにマイクロチップが入っているので、国のデータベースへの登録が義務となります。

登録が求められるのは、自分の氏名、住所、電話番号、メールアドレスのほか、犬・猫の名前、品種、毛の色、生年月日、性別、特徴などの情報です。

情報に変更があった場合は、登録内容を更新する必要があります。

たとえば、ペットショップで買った猫に「たま」と名付ける場合、業者が登録している仮の名前を変える手続きを取らなくてはなりません。

手続きは、引っ越ししたりメールアドレスが変わったりした場合も必要になります。

また、登録した犬や猫が死んだ場合は、届け出なければなりません。

【すでに犬・猫を飼っている人は】

すでに犬や猫を飼っている人には、マイクロチップの装着は努力義務になります。

ただ、飼っている犬や猫にマイクロチップが付いておらず、動物病院などで新たに装着した場合は同様に国のデータベースへの登録が必要になります。

【保護団体や知人から犬・猫を譲り受けた人は】

保護団体や知人からマイクロチップが付いていない犬・猫を譲り受けた人も装着は努力義務です。

【飼っている犬や猫に装着済みの場合は】

今回の義務化に先立ってマイクロチップを装着している業者もあり、民間のデータベースも運用されています。

環境省では、統一的な運用を進めたいとして、すでにマイクロチップが装着されている犬や猫を飼っている人にも、国のデータベースに登録し直すよう呼びかけています。