北海道旭川 中学生死亡いじめ 遺族側が調査の不備を指摘し批判

去年、北海道旭川市の雪の積もった公園で女子中学生が死亡しているのが見つかり、いじめが認定された問題で、遺族側が市教育委員会の第三者委員会の中間報告に対して提出した「所見」の詳しい内容を31日、明らかにしました。
遺族への聞き取りが1回のみで、加害者側の話に基づく事実認定が行われているとして調査の不備を指摘し「被害者に寄り添った調査には程遠い内容で、今後の調査協力を拒絶することも検討せざるを得ない」と厳しく批判しています。

去年3月、旭川市の中学2年生だった廣瀬爽彩さん(当時14)が雪の積もった市内の公園で死亡しているのが見つかり、市教育委員会の第三者委員会は、中間報告として、爽彩さんに対して複数の上級生が菓子や飲み物の代金を頻繁におごらせたり、性的な動画送信を求め続けたりした行為などをいじめと認定し、4月、詳しい内容を明らかにしました。

遺族側は30日、この中間報告に対する「所見」を旭川市と、市の教育委員会に提出し、その詳しい内容を31日、明らかにしました。

この中で、第三者委員会の調査の進め方について、調査からおよそ半年、関係者の聞き取りが一切行われず、記憶の減退によって事実認定が困難になったとすれば厳しく批判されなければならないとして、対応の遅れを指摘しています。

また事実認定をめぐっては、遺族への聞き取りは1回のみで、職業や親子関係など加害行為に直接関係しない内容ばかり聞かれ、加害者や教職員の話に基づく事実認定が行われていると指摘しています。

さらに爽彩さんの行為について、加害者側からの「強制」や「強要」といった表現がなく、加害者側の話に基づく事実認定により、被害者の尊厳を傷つけているとしています。

加えて加害行為が淡々と述べられていて、被害者である爽彩さんの表情や態度など「受け止め」の部分が全くもって欠けているとして、苦痛を感じていた事実を認定せずにいじめと認定したことを疑問視しています。

そのうえで「被害者に寄り添った調査には程遠い内容で、今後の調査協力を拒絶することも検討せざるを得ない」と厳しく批判しています。

「所見」は31日、市教育委員会から第三者委員会に伝えられたということです。

第三者委員会は今後、爽彩さんが亡くなったいきさつ、学校や市教育委員会の対応、それに再発防止策について調査を進め、最終報告をことし8月末をめどに取りまとめることにしています。