雇用調整助成金の特例措置 9月末まで延長で最終調整 厚労省

新型コロナの影響を受けた事業主に対する雇用調整助成金の特例措置について、厚生労働省は来月末までとなっていた期限を9月末まで3か月延長する方向で最終調整を進めています。

雇用調整助成金は、事業主が従業員の雇用を維持した場合に休業手当などの一部を助成する制度で、新型コロナの影響を受けた事業主に対しては、助成金の上限や助成率に特例措置が設けられています。

具体的には、「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の対象地域で、休業や営業時間の短縮の要請に応じた事業主や、直近3か月の売り上げなどが、3年前までのいずれかの年と比べて30%以上減少している事業主を対象に、
▽助成金の上限を一日当たり1万5000円に、
▽助成率は大企業・中小企業とも最大100%にそれぞれ引き上げています。

またそれ以外の事業主も、
▽助成金の上限を1日当たり9000円に、
▽助成率を中小企業は最大90%、大企業は最大75%に引き上げています。

こうした特例措置は来月末が期限となっていましたが、厚生労働省は厳しい雇用情勢が続いているとして、今の内容のまま9月末まで3か月延長する方向で最終調整を進めていて、31日に審議会を開いて最終的な方針を決定することにしています。