モデルナ幹部 “オミクロン株対応ワクチン 秋にも供給したい”

新型コロナウイルスのmRNAワクチンを開発したアメリカの製薬会社、モデルナの幹部がNHKの単独インタビューに応じ、オミクロン株に対応したワクチンを、日本の「緊急承認」の制度を活用し、ことし秋にも供給できるようにしたいという考えを示しました。

モデルナでCMO=最高医療責任者を務めるポール・バートン博士は、26日、東京都内でNHKの単独インタビューに応じました。

この中で、バートンCMOは、オミクロン株と従来型のウイルスに対応したワクチンを開発していると説明し「データはあと2週間ほどで公開できる予定だ。効果がより高く、持続する期間は長くなり、オミクロン株にも効くという結果になると思っている」と述べました。

そして日本への供給について「新たな『緊急承認』の制度を使うことを計画している。提出したデータを迅速に審査してもらえると考えている」と述べ、新たに設けられたワクチンなどを迅速に薬事承認できる「緊急承認」の制度を活用して、ことし秋にも供給できるようにしたいという考えを示しました。

また、バートンCMOはmRNAの技術を生かして、欧米で報告が相次ぐサル痘のワクチンの開発を始めたことを明らかにしたほか、「日本は科学、医学の分野で世界のリーダーで、将来的に連携したい研究者が多くいる」と述べ、iPS細胞を開発した京都大学の山中伸弥教授など再生医療などで日本の研究者との連携を進める考えを示しました。