都内 感染状況「緩やかな減少傾向」 “マスクの適切な着用を”

東京都内の新型コロナウイルスの感染状況について、都の専門家は、新規陽性者数が緩やかな減少傾向にあると分析しつつ、場面に応じてマスクを適切に着用するなど、引き続き、感染防止対策を徹底するよう呼びかけました。

東京都の新型コロナウイルスのモニタリング会議が26日開かれ、都内の感染状況は、4段階のうち上から2番目の警戒レベルが維持されました。

新規陽性者の7日間平均は、25日時点で、前の週のおよそ92%のおよそ3304人となり、専門家は「緩やかな減少傾向にある」と分析しました。

一方、新規陽性者のうち、30代以下が全体の68.7%を占めていて、専門家は「これまでの感染拡大時は、まず若年層に感染が広がり、その後、中高年層に波及している」と述べ、警戒を呼びかけました。

そのうえで「マスクを場面に応じて適切に着用するなど、引き続き基本的な感染防止対策を徹底し、さらに新規陽性者を減らす必要がある」と述べました。

また、医療提供体制について専門家は「通常の医療との両立が可能な状況である」として、下から2番目の警戒レベルを維持しました。

専門家は入院患者の数が横ばいで、重症患者も低い値で推移していると分析し「通常医療とのバランスをとりながら、柔軟な病床の運用を行う必要がある」と指摘しました。

マスク着用必要ないケース 具体例示す

マスクの着用が必ずしも必要でないケースについて、都に提言や助言を行う「専門家ボード」は、厚生労働省が明らかにした考え方などをもとに、具体例を示しました。

▼屋外では、2メートル以上の距離を確保できる場合です。
具体的には公園での散歩やランニング、鬼ごっこなどの密にならない屋外での遊びなどです。
距離が確保できなくても、屋外で会話がほとんどない状態で、人とすれ違う場合は、必ずしもマスクの着用は必要でないとしています。

▼屋内では、会話をほとんど行わず、かつ2メートル以上の距離が確保できるケースです。
図書館での読書や芸術鑑賞などが該当するとしています。

次に、子どもです。

▼2歳未満は、マスクの着用は推奨されていません。

▼2歳以上の小さな子どもは、一律に着用は求めませんが、施設内に感染者がいる場合は着用することもあるとしています。

▼小学生から高校生までの児童・生徒は、屋外で距離が確保できるか、確保できなくても会話をほとんど行わない場合は、必ずしも着用は必要ないとしています。
具体的には、体育の授業や運動の部活動などです。
屋内では、距離を確保でき、会話をほとんど行わない場合です。

読書や調べものの学習などは、必ずしも必要ないとしています。

このほか、夏場は熱中症を予防する観点から、会話を控えるよう注意したうえで、マスクを外すよう指導することを推奨するとしています。