フィンランドとスウェーデンがNATO加盟めぐりトルコと協議

NATO=北大西洋条約機構への加盟をめぐり、北欧のフィンランドとスウェーデンの高官が両国の加盟に反対しているトルコを訪れ協議を行いました。トルコ側は、テロ組織に指定しているクルド人武装組織への支援をやめるべきだと重ねて求め、今後も協議を継続することになりました。

ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受けて、軍事的中立を保ってきたフィンランドとスウェーデンは18日、NATOへの加盟を申請しましたが、加盟国のトルコは、トルコやEU=ヨーロッパ連合がテロ組織に指定しているクルド人武装組織が両国で活動していて、自国の安全保障への懸念があるとして反対の立場を示しています。

両国の代表団は首都アンカラを訪れ、25日、トルコ側と協議を行いました。

協議のあと会見したトルコのカルン大統領首席顧問は「テロリストの引き渡し要求に肯定的な返事はない。組織的、財政的に具体的な対策を進めることを期待している」と述べ、クルド人武装組織への支援をやめるよう重ねて求めました。
一方、フィンランド外務省は、ツイッターの投稿で「協議は建設的な精神で行われた」としたうえで、今後も協議を継続することを明らかにしました。

両国の加盟にはNATOの加盟国すべての同意が必要で、トルコの要求にどう対応するかが焦点となっています。