鹿児島 奄美大島でサンゴ産卵始まる 海洋生物調査で撮影に成功

鹿児島県の奄美大島沖では、サンゴの産卵が始まり、淡いピンク色の無数の粒が水中を漂う幻想的な光景が広がっています。

サンゴの産卵が確認されたのは、大和村の国直地区から500メートルほど沖合の水深およそ5メートルの海中です。

海洋生物の調査を行っている興克樹さんが今月20日から22日にかけての3日間、撮影に成功しました。

興さんによりますと、午後10時半ごろになるとサンゴの表面から直径0.5ミリほどの淡いピンク色をした粒が放出されました。

このカプセル状の粒は「バンドル」と呼ばれ、この中に卵と精子が一緒に入っていて、放出はおよそ40分続いたということです。

「バンドル」は海面に達するとはじけてその後、受精し、数日から数週間、海の中を漂ったあと岩などに定着します。

この場所では、20年あまり前、大規模な白化現象が発生しサンゴが一時壊滅しましたが、その後、徐々に回復し、今では奄美大島有数のサンゴの生息場所となっています。

島では現在、ダイビング業者などが船を係留する際、いかりではなく共通のブイを使うなどしてサンゴを傷つけないようにしているということです。
撮影した興さんは「ひっそりと夜の海で命の営みが行われる様子を見てサンゴの力強さを感じました。一度壊滅したサンゴたちが勢いよく回復し成長しているので今後もモニタリングし調査を続けていきたい」と話していました。

奄美地方でのサンゴの産卵は夏にかけて本格化し、9月ごろまで見られるということです。