中国軍とロシア軍の爆撃機 日本周辺上空を共同飛行 防衛省

中国軍とロシア軍の爆撃機が24日、日本周辺の上空を共同飛行したのが確認されました。

防衛省は日米豪印4か国の枠組み、クアッドの首脳会合が行われている中での示威行為だとして、中国とロシアに対し、外交ルートを通じて重大な懸念を伝えたことを明らかにしました。

防衛省によりますと、24日午前から午後にかけて、中国軍とロシア軍の爆撃機が日本周辺の日本海や東シナ海、それに太平洋上空で長距離にわたって共同飛行しているのを確認したということです。

爆撃機は中国軍とロシア軍がそれぞれ2機、そして中国軍のものと推定される機体が2機の合わせて6機が確認されたほか、ロシア軍の情報収集機1機も飛行していたということです。

航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進して警戒・監視に当たり、領空侵犯はありませんでした。

防衛省は、クアッドの首脳会合が行われている中での示威行為だとして、中国とロシアに対し、外交ルートを通じて重大な懸念を伝えたことを明らかにしました。

防衛省が日本周辺での中国軍とロシア軍の共同飛行を公表したのは去年11月以来4回目で、防衛省は特異な動きだとして警戒を強めています。

一方、22日から23日にかけて、中国海軍のフリゲート艦2隻が対馬海峡を北上し、東シナ海から日本海に入ったほか、23日は、中国海軍のミサイル駆逐艦が沖縄本島と宮古島の間を南下して太平洋に出たのが確認されていて、防衛省関係者によりますと、爆撃機の共同飛行と連携している可能性もあるということです。

岸防衛相「クアッド開催の中 わが国に対する示威行動を意図」

岸防衛大臣は記者団に対し「クアッドの首脳会合が開催されている中での中国・ロシア両国による軍事演習は、開催国のわが国に対する示威行動を意図したもので、これまでと比べ、挑発度を増すものだ」と述べました。

そして「国際社会がロシアによるウクライナ侵略に対応している中で、中国が侵略国であるロシアと共同する形でこのような行動に出ることは看過できない。わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを如実に示すものにほかならず、重大な懸念を持たざるをえない」と述べました。

そのうえで岸大臣は外交ルートを通じて、中ロ両国に重大な懸念を伝えるとともに、中国に対しては、国際社会の平和と安全の維持に責任ある役割を果たすよう改めて強く求めたことを明らかにしました。

韓国軍「中ロが防空識別圏進入」

一方、韓国軍は、中国とロシアの軍用機が24日、韓国が領有権を主張する島根県の竹島周辺から韓国の防空識別圏に進入したと発表しました。

それによりますと、午前8時前に中国の爆撃機2機が韓国の防空識別圏に入り、およそ1時間半後に一度、抜けたということです。

その後、ロシアの戦闘機2機、爆撃機2機と合流して午前10時前に再び進入し、10時15分ごろに韓国の防空識別圏を出たとしています。

また午後には、中国とロシアの軍用機合わせて6機が韓国の防空識別圏の近くを飛行したということで、韓国軍はこうした動きに対し、戦闘機を投入して不測の事態に備えたということです。

ロシア・中国 「合同パトロール」と発表

ロシアと中国の国防省は、両国の空軍が24日、日本海や東シナ海の上空で、合同パトロールを行ったと発表しました。

ロシア国防省によりますと、ロシア空軍からは、ツポレフ95長距離爆撃機とスホイ30戦闘機が参加したということで、爆撃機は13時間飛行したとしています。また、ロシア国防省は、中国軍から、爆撃機「轟6K」が参加したとしています。

ロシア国防省は「今回の任務は国際法に厳密に従い、領空侵犯はなかった。この演習は、2022年の軍事協力の計画に沿って行われたもので、第三国に対抗するものではない」としています。

また、中国国防省も、両国の空軍が日本海と東シナ海、それに西太平洋の上空で、定期的な合同パトロールを行ったと発表しました。これについて「両軍の年度協力計画によるものだ」としています。

ロシアと中国は、去年11月にも、両軍が合同で監視活動を行うなど、軍事的な結び付きを深めています。