天然ガスの安定供給など意見交換「世界ガス会議」始まる 韓国

天然ガスについて世界各国のエネルギー企業や専門家などが話し合う「世界ガス会議」が韓国で始まり、ウクライナ侵攻を受けてエネルギー安全保障が国際的な課題となる中、安定供給などをめぐり意見が交わされています。

3年に1度開かれる世界ガス会議は24日から韓国南東部のテグ(大邱)で始まり、80以上の国と地域からエネルギー企業の経営者や専門家などおよそ2万人が参加しています。

開会式では韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領があいさつし、「エネルギーや原材料の需給の不確実性によりエネルギー安全保障の重要性が日に日に増している」と述べ、韓国政府としてエネルギーの調達先の多角化や海外の資源開発の支援を進める考えを示しました。

この後、パン・ギムン(潘基文)前国連事務総長が演説し、ロシアによるウクライナ侵攻に関連して「政治的にはロシアに対する制裁は避けられないが、それではエネルギー価格の高騰を招く」と述べて、持続可能な社会の構築には国際社会の連携が必要だと訴えました。

会議には例年、政府系ガス会社のガスプロムなどロシアのエネルギー企業が参加してきましたが、主催者によりますと、ウクライナ侵攻を受けてロシアの企業の参加を認めないことを決めたということです。

会議は今月27日まで開かれ、天然ガスの安定供給や資金調達などについて意見が交わされます。