国連安保理 ウクライナ情勢の情報戦 欧米とロシアが非難の応酬

国連安全保障理事会の会合では、ウクライナ情勢での情報戦やサイバー攻撃などをめぐって欧米各国とロシアによる非難の応酬となりました。

国連安保理では23日、情報技術と安全保障をテーマに会合が開かれ、ウクライナ情勢をめぐって欧米各国からロシアによる情報の発信や規制などについて非難の声が相次ぎました。

このうち、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「人権を制限し、紛争をあおるためにデジタル技術が悪用されている」と指摘したうえで「ロシア政府はインターネットの接続を制限しコンテンツを検閲し、偽の情報を広めている。侵略に関する真実を報道したジャーナリストを脅迫し、逮捕し続けている」と非難しました。

また、フランスのドリビエール国連大使も「ロシアはウクライナへ軍事侵攻する1時間前に衛星ネットワークへのサイバー攻撃を行った」と述べ非難しました。

これに対して、ロシアのネベンジャ国連大使は「欧米によるロシアに対する偽情報と世論操作の運動は、前例のない規模と強さで行われている」と反発し「欧米が進めるデジタル空間の軍事化は、直接の軍事衝突の脅威を増大している」と主張しました。