「袴田事件」専門家の証人尋問 夏にも実施の見通し 東京高裁

いわゆる「袴田事件」の再審・裁判のやり直しに関する東京高等裁判所の協議で、専門家の証人尋問が夏にも行われる見通しになりました。

袴田巌さん(86)は、昭和41年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、無実を訴えて再審を申し立てています。

23日、裁判所と弁護士、検察による非公開の協議が東京高裁で行われ、終了後に弁護団が会見を開きました。

協議では、逮捕から1年余りあとに、現場付近のみそタンクから見つかった犯人のものとされる衣類についた血痕の色の変化が争われ、弁護側は、1年以上みそに漬かった状態で血液の赤みが残ることはありえず、証拠がねつ造されたと主張しています。

一方、検察は独自に行った実験をもとに、赤みが残る可能性はあると反論しています。

23日は、弁護側と検察それぞれが求めた専門家の証人尋問について検討され、裁判所からは7月下旬から8月にかけて3日間の日程が示されたということです。

今後、詳細を調整したうえで正式に実施が決まれば、去年から行われている協議はヤマ場を迎えることになります。

弁護団の西嶋勝彦弁護士は、「再審開始決定を取り消した過去の東京高裁の審理でも証人尋問は行われているので、無条件に展望が開けたとは思っていない」と話しています。
一方、袴田さんの姉のひで子さんは、「再審開始に向けて大いに期待しています」と話していました。