首相 来年G7サミット 広島市で開催方針 バイデン大統領が支持

岸田総理大臣は、来年、日本で開催されるG7サミット=主要7か国首脳会議について、広島市で開催する方針を固め、日米首脳会談でアメリカのバイデン大統領に伝えたことが分かりました。そして、バイデン大統領から支持を得たということです。

広島市 松井市長「被爆地 広島市での開催を歓迎」

広島市の松井市長は、NHKの取材に対し、「被爆地・広島市での開催は皆さんに、現下の世界情勢を見直すよい機会になると思っており大変、歓迎している」と述べました。

広島県 湯崎知事「被爆の実相に触れ、核廃絶に理解を」

広島県の湯崎知事はNHKの取材に対し、「広島での開催を心から喜ばしく思うとともに広島を訪れる各国首脳をはじめ、G7サミットに関わるすべての皆様を心から歓迎したいと思う」と述べました。

そのうえで、「原子爆弾による破壊からめざましい復興をとげた広島で世界の政治リーダーが国際社会の平和と繁栄を議論することはウクライナ侵略で損なわれた対話やルールに基づく国際協調を再び取り戻し、ウクライナの人々が復興に向けて前進する際の希望の象徴になるものと考えている。各国首脳には、広島で被爆の実相に触れ、核兵器の非人道性を十分に認識し、核兵器が使用される恐怖から逃れる唯一かつ確実な方法は廃絶しかないことを改めて理解してほしい」と述べました。

広島県被団協 箕牧理事長「原爆投下の実相に触れてもらいたい」

広島県被団協の箕牧智之 理事長は「被爆者にとっては大きな朗報だ。世界の大国、特に核保有国も出席するので、広島への原爆投下がどういうものだったのかということを知ってもらいたい」と話しました。

そのうえで「セレモニーで終わってはいけない。原爆資料館を訪れてもらい、尊い子どもたちの命が失われた写真や焼け焦げた衣服を実際に見て、原爆投下の実相に触れてもらいたい。そして、最後の最後まで核兵器の使用はだめだということを共通のことばにしてもらいたい。私たちががっかりするようなG7にならないように願っている」と話していました。

もうひとつの広島県被団協 佐久間理事長「核軍縮 議論を」

もうひとつの広島県被団協の佐久間邦彦 理事長は「広島に来てもらって、被爆者と話をしたり、体験を聞いたり、資料館を訪れてもらうことが一番大切だと思います。そうすれば、核兵器をなくす方向に進むのではないかと思います。サミットの中では、核軍縮を具体的にどう前へ進めていくのかを議論してほしいです」と話していました。

被爆者「核兵器の廃絶に期待」

3歳の時に広島で被爆し、みずからの体験を修学旅行生などに証言している脇舛友子さん(80)は「広島で開催されることをうれしく思います。実際に広島を訪れることで核兵器の恐ろしさを本当の意味で理解してもらい、核兵器の廃絶につながることを期待したいです」と話していました。

広島の警備態勢は

広島市と広島県はG7サミット=主要7か国首脳会議の会場を広島市南区にある「グランドプリンスホテル広島」とする誘致計画案を外務省に提出しています。

会場のホテルは一つの橋でつながる小さな島にあり、6年前に三重県で開かれた「伊勢志摩サミット」の会場と同様に、警察が不審者の出入りを警戒しやすいといった警備上のメリットもあります。

一方、周囲が海に囲まれていることから、警察と海上保安部が連携して警備を行えるかも重要な課題となってきます。

6年前、当時のアメリカのオバマ大統領が広島を訪問した際の警察の警備態勢は最大で4600人でしたが、前回の「伊勢志摩サミット」では全国から最大2万3000人の警察官が動員されていて、今回のサミットでも全国の警察に応援を要請し、厳重な警備態勢をとるとみられます。

広島県警察本部は新たにサミットの警備を専門に行う担当課を設置し情報収集にあたるほか、コンピューターを使ったサイバー攻撃に対応するため、民間と連携し警戒にあたるとしています。