世界の難民・避難民 初の1億人超 ウクライナ侵攻で急増 UNHCR

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、紛争などによって難民や避難民となった人がロシアによるウクライナ侵攻によって急激に増えて、世界全体で初めて1億人を超えたことを明らかにしました。

UNHCRは23日、世界各地で起きている紛争や迫害によって住む場所を追われ、難民や避難民となった人の数が全体で初めて1億人を超えたと発表しました。

アフガニスタンやエチオピア、それにミャンマーなどで多くの人が避難を余儀なくされ、その数は去年末の時点であわせて9000万人近くいましたが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって急激に増えたということです。

ウクライナではこれまでに国外に避難した人が600万人を超え、国内で避難生活を余儀なくされている人はおよそ800万人に上っているとしています。

UNHCRのグランディ難民高等弁務官は「世界中の危機に対してウクライナからの避難民と同様の支援が必要だ」と訴えました。

さらに「この1億人という数は平和を実現するための行動を促す警鐘となるべきだ」として地域の安定に向けた取り組みを国際社会に呼びかけました。