愛知 取水施設の大規模漏水 別の川から農業用水の取水始まる

愛知県豊田市の取水施設で大規模な漏水が起きて農業用水の利用停止が続く中、22日午後から、市内の別の川からポンプで水をくみ上げて農業用水を確保する作業を行いました。

豊田市の取水施設で起きた大規模な漏水を受け、東海農政局は施設のある矢作川に109台のポンプ設置を進め水をくみ上げる応急措置を行っていますが、農業用水は供給の停止が続いています。

こうした中、農業用水を管理する明治用水土地改良区は22日、市内を流れる猿渡川から水をくみ上げるため、新たにポンプを設置しました。

当初は5台を設置する予定でしたが、スペースがないため2台の設置にとどまり、予定より3時間遅れた午後4時ごろに水のくみ上げが始まりました。

明治用水土地改良区によりますと、新たなポンプで取水できる量はこのエリアに通常流れる水の量のおよそ16分の1だということで、別の川にもさらにポンプを設置するなどして水の確保を急ぐことにしています。

明治用水土地改良区工務課の中野秀一課長は「今回、猿渡川から取水できたのは大きなことだと思っています。農家の方にはご迷惑をおかけして大変申し訳ないですが、土地改良区でも給水の準備を進めていますので、もうしばらくお待ちください」と話していました。

農家「田植えができないかも」

農業用水の供給が止まり、田植えができない農家からは「1時間でも早く復旧してほしい」という声が聞かれました。

愛知県知立市で農業を営む岡田忠雄さん(82)は0.6ヘクタールの水田で、晩稲品種の「あいちのかおり」を栽培しています。

もともと22日に田植えをする予定で準備をしてきましたが、農業用水の供給が止まり、水田の水がほとんどなくなったため、先送りすることになりました。

岡田さんは22日、苗が枯れるのを防ごうと、少しでも水があるところに移していました。

岡田さんは「これだけ気温が高く水の蒸発が早いと、ことしは田植えができないかもしれない」と懸念を示していました。

そして東海農政局が近日中に試験的な措置として供給を始めたいという見通しを明らかにしたことについて、「半ば諦め半分の気持ちだが、1日でも1時間でも早く復旧することを願って待つばかりです」と話していました。